家族の絆の三重奏 映画「カノン」 雑賀監督に見どころを聞いた

富山、金沢、東京を舞台に繰り広げられる母と三姉妹の家族再生をテーマにした映画「カノン」が、10月29日(土)からKBCシネマ1・2で、11月12日(土)からユナイテッドシネマなかま16で上映されます。

三姉妹を演じるのは、女優のミムラさん(長女)、比嘉愛未さん(次女)、佐々木希さん(三女)。三姉妹の母親役として鈴木保奈美さん、祖母役として多岐川裕美さんが出演するほか、桐山漣さん、古村比呂さん、長谷川朝晴さん、島田陽子さんなど豪華共演が実現しました。監督は、福岡県北九州市出身の雑賀(さいが)俊朗氏。雑賀監督に、映画の見どころを聞いてみました。

雑賀俊朗監督

雑賀俊朗監督

Q)映画では、アルコール性認知症となった母や夫からモラルハラスメントを受けている長女など、重たいテーマが描かれていますが、一人一人の葛藤や愛情が丁寧に表現され、とても胸に響きました。

A)私は2011年に母を亡くし、翌年に父を亡くしました。母は亡くなる1年前ほどから記憶があいまいになり、父は晩年に戦争中のことなどいろいろな話をしてくれました。父や母と最期の時間を過ごす中で、記憶が失われる現実や、両親のことでも知らないことが多いという衝撃を覚えました。そんな葛藤や複雑な思いをいつか作品にしたいと思っていました。

Q)出演者は豪華な顔ぶれですが、イメージがあったのですか?

A)キャスティングは透明感のある方をと思っていました。みなさんお忙しい方ばかりですが、イメージ通りの方たちに出演していただくことができました。

Q)「三姉妹」にされた理由は?

A)実は私は三人きょうだいなんです。そして、これは偶然なのですが、ミムラさん、比嘉さん、佐々木さんも三人きょうだい。鈴木さんは、実生活でも三人のお子さんの母親だったんです。これはもう運命だなと思って(笑)。

Q)すごい偶然ですね。それにしても、鈴木保奈美さんがアルコール中毒性認知症の母親役をやられるのは意外でしたし、リアルな演技力に圧倒されました。

A)アルコール中毒の役というのは難しかったと思います。私も鈴木さんも専門の本を読み、アルコール中毒患者を理解しようと努力しました。鈴木さんには、アルコールに溺れ、やがて認知症になるまでの壮絶な姿を全身全霊で演じていただきました。

Q)一番こだわったシーンは。

A)ラストにピアノ三重奏で「カノン」を弾くシーンです。あのシーンは実演なのですが、姉妹役の3人には猛練習していただきました。

Q)監督がこの作品の中でもっとも伝えたいメッセージを教えてください。

A)生きていると辛いこともいっぱいあるけれど、頑張っていればいっぱいいいこともあるし、奇跡は起きるということ。映画は、(祖母の)葬儀のシーンで始まり、(次女の)結婚式のシーンで終わります。0から1になるストーリー。人生で一番大事なことは、「0から1になること」、そして、「そこからまたスタートする」こと。そんな再生の物語を観て、「明日からも頑張ろう」と思ってくれたらうれしいです。

Q)美しい映像と音楽、そしていろいろな境遇を抱えながら必死に生きようとする人たち。感動と勇気を得られる作品でした。

A)「(映画を観て)泣きたいな」と思っている人、何かに煮詰まっている人におすすめの映画です。闇の中にも光は射す瞬間はあるし、雨が降らなければ虹は見えない。辛い現実があっても、勇気を持って人生を歩んでいく人間の姿をこれからも描いていきたいと思っています。

初日舞台挨拶実施!
10月29日(土)11:30の上映終了後
登壇者:雑賀俊朗監督
※登壇者は予告なく変更となる場合がございます。
 

映画「カノン」オフィシャルサイト→http://kanon-movie.com/

©2016「カノン」製作委員会

※情報は2016.10.26時点のものです

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