黒田家の美術~きらめきの大名道具 福岡市美術館で開催中

大河ドラマ「軍師官兵衛」記念「黒田家の美術~きらめきの大名道具」が9月28日まで、福岡市美術館で開催されています。

福岡市博物館で開催中の「特別展 軍師官兵衛」と連動した企画。福岡市美術館が所蔵する黒田資料の中から選りすぐりの100点を展示。黒田官兵衛が礎を築き、息子の長政が初代藩主となった黒田家52万石の実力を示すきらびやかな名品の数々を楽しむことができます。

「泰西風俗図屏風」(重要文化財)桃山時代

一見西洋画のように見えますが、キリスト教布教のためにイエズス会が日本に設置したセミナリオで学んだ日本人画家による作品。

右から楽器を演奏する婦人たち(春)、水辺で憩う人や釣り人(夏)、聖母子を想わせる母子の姿や収穫する人々(秋)、雪山を背景に巡礼の旅に出る人々(冬)というように日本絵画の伝統的な四季表現が盛り込まれています。

享楽的に生きる人々(春、夏)と敬虔な生き方をする人々(秋、冬)を対比的に描いた宗教的な内容となっており、黒田官兵衛(如水)と息子の長政がキリシタン大名だったことから黒田家に伝来したと考えられています。

楽器を楽しむ女性や水辺で憩う人たちが描かれています。


雪山を背景に巡礼の旅に出る人たち。キリストの教えに則った敬虔な生き方をする人の姿が描かれています。

絵画は黒田家の美術を代表するジャンルですが、会場には、中国絵画や狩野派、物語絵巻まで幅広い分野の絵画が展示されています。

百鳥図 伝・辺文進 明時代

百鳥図 伝・辺文進 明時代


磯千鳥図屏風 土佐光起 江戸時代


塩竈松島図屏風 江戸時代

塩竈松島図屏風 江戸時代


竹図 天璋院 明治時代

竹図 天璋院 明治時代

天璋院とは、2008年のNHK大河ドラマの主人公だった篤姫のこと。薩摩藩島津家の一門として生まれ、島津本家の養女となり、五摂家筆頭近衛家の娘として徳川家に嫁ぎ、江戸幕府第13代将軍徳川家定の御台所となった天璋院の力強い作品。作品は明治期以降の晩年と思われますが、どのような経緯で黒田家に伝わったかは不明のようです。

 

さて、茶入に名品が並ぶのは大名家ならではですが、中でも必見なのが、唐物茶入 銘「博多文琳」。

唐物茶入 銘「博多文琳」明時代

唐物茶入 銘「博多文琳」明時代

博多の豪商で茶人としても知られる神屋宗湛(1551~1635)が所持していたもので、九州平定のため下ってきた秀吉を招いた茶会で秀吉に所望された宗湛が「日本の半分となら交換しましょう」という機転のきいた返答によって諦めさせた、というエピソードが残っています。

金襴軍袍(亀甲地文牡丹唐草金襴)桃山時代

金襴軍袍(亀甲地文牡丹唐草金襴)桃山時代

こちらは、長政が甲冑の上から陣羽織として着用したと伝えられる豪華な衣服。黒糸威の具足の上から羽織れば、戦場でさぞ目立ったことと思われます。

永楽通宝の陣羽織 桃山時代

永楽通宝の陣羽織 桃山時代

これもまた長政所用と伝えられる陣羽織。黒田家の紋としては藤巴紋や石餅紋が知られていますが、永楽通宝紋も変え紋として官兵衛が定めたとされています。

 

福岡市美術館が所蔵する黒田資料を特別展として一挙公開するのは初めて。この機会に、黒田家52万石の実力を示す、幅広い分野のきらめく世界をお楽しみ下さい。

※情報は2014.9.7時点のものです

福岡市美術館

住所福岡市中央区大濠公園1-6
TEL092-714-6051
FAX092-714-6145
URLhttp://www.fukuoka-art-museum.jp/kuroda/index.shtml
その他

月曜休館(9/15は開館、9/16休館)

一般1000円、高大生700円

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