ガンダムシリーズを手がけた富野由悠季監督の初展覧会が福岡を皮切りに開催!【NEWS】

  • 2019.1.18

 

福岡市美術館を皮切りに、兵庫、島根、青森、富山、静岡で 「富野由悠季の世界」展が2019年から開催されます。富野由悠季監督は、「機動戦士ガンダム 」、「ガンダム Gのレコンギスタ」などのガンダムシリーズ、「伝説巨神イデオン」、「聖戦士ダンバイン」といった数多くのオリジナルアニメーションの総監督を務め、国内外に多大な影響を与えてきました。
本展は、そんな富野監督のこれまで仕事を回顧、検証する初の展覧会です。アニメ制作者として駆け出しのころから現在まで約50 年以上にわたる富野監督の歩みを振り返る中で、それぞれの時代や人々に与えてきた影響と、そして彼が訴え続けたメッセージとは何かを紐解く内容となります。

日本のアニメ界をけん引し全世代にファンを持つ富野監督作品の魅力を余すところなく紹介する展覧会をお見逃し無く!

★富野由悠季監督メッセージ

撮影:鈴木心

撮影:鈴木心

展覧会 「富野由悠季の世界」によせて ―
「概念の展示」は 不可能なのだが ……

この展覧会の企画について、美術館の学芸員の方々からご提案をいただいたときには、嬉しかった反面、「展示するものなどはないのだからやめたほうがいい」と何度も伝えました。「演出」という仕事は、感覚的な仕事であると同時に、たいへん観念的な作業で、「概念(考え方)を示すことができる仕事」なのです。つまり、この一行半を展示で説明することはできないのです。しかし、美術館の学芸員の方々は、みなさん方がとても熱心で、ぼくの言うことを聞いてくれませんでした。(笑)

そして、彼らと話し合いをするうちに、「トミノは巨大ロボットを動かすだけではないという部分を記録してみたい」と思うようになりました。

それで、子供のころから学生時代までの記録を見直してみて、記憶の通りでありながらも、結局は、当時ただひとつ好きだった連載漫画『鉄腕アトム』に引っ張られながらも、アメリカのSF映画群から「映画的なるもの」に触発され、好きでもなかったアニメの世界に入ってしまったのです。しかも手塚治虫主宰のプロダクションに就職したのですから、たいへん幅の狭い道でした。

しかし、中高時代は漫画離れをして、ペン画や短編小説を試作し、大学時代は学生運動というほどのものではないにしても世間を覗くことができて、その結果、テレビ漫画『鉄腕アトム』の演出の仕事にはいり、それから、初監督作品『海のトリトン』から始まって、出世作となった『機動戦士ガンダム』を経て、『ガンダムGのレコンギスタ』まで55年間。

仕事を成立させるために、先に思い(観念的なこと)を吐き出してしまい、そのあと付けを考えるということを繰り返してきました。それは基礎学力のない情けないキャリアで辟易するのですが、しかしながら、「アニメは映画だ」というコンセプトだけは振り回してきたつもりです。

そのことは何なのだ!? その説明はとても不可能なのですが、「映画というのはただ動く絵の陳列ではないんだよ」ということを知っていただきたい、もっと素敵で強固な媒体なのだ、ということを想像していただきたいのです。そのために、今回のような形で恥を晒してみせましたので、映像作家を目指す諸君には、ここから独自の道筋をお考えいただければ、と心から願うのです。

「富野由悠季の世界」
会場:福岡市美術館
会期:2019年6月22日 [土]~9月1日 [日]
https://www.tomino-exhibition.com/

※情報は2019.1.18時点のものです

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