必見!凄すぎる壮大なドラマ「黄金のファラオと大ピラミッド展」福岡市博物館

エジプトの至宝を一挙大公開!古代エジプトの王やピラミッドの謎に迫る「黄金のファラオと大ピラミッド展」が7月8日、福岡市博物館で開幕しました。黄金のファラオのミイラマスク、死者を守護する色鮮やかな棺、貴族の墓におかれたミニピラミッドなど、どこから見ても、何を見ても、目を見張る人類の宝物ばかり。見ないときっと後悔するこの夏イチオシの展覧会をお見逃しなく!

■古代ギリシア時代から伝わる「世界の七不思議」

およそ4500年前の古代エジプト時代、クフ王、カフラー王、メンカウラー王の3代のファラオたちが建造した巨大なピラミッド群。宇宙から見える地上の建造物は、大ピラミッドと万里の長城だといわれていますが、これらの巨大ピラミッドがいつ、何のために、どうやって建てられたのかについては、古代ギリシア時代から「世界の七不思議」とされています。

今回の「黄金のファラオと大ピラミッド展」は、世界最大の古代エジプトコレクションを誇る国立カイロ博物館の所蔵品約100点を展示し、いまなお多くの謎に包まれているピラミッドとそれを建てた偉大なファラオたちの壮大なドラマに迫る展覧会。それでは、会場に展示されている作品の一部をご紹介します。

■貴族の墓におかれたミニピラミッド

ロイとマヤのピラミディオン 新王国時代 第18王朝末(前1336~1295年頃)

ロイとマヤのピラミディオン 新王国時代 第18王朝末(前1336~1295年頃)

新王国時代の貴族の墓の礼拝室の上や背後には、しばしば小型のピラミッドが造られ、その頂にはピラミディオンと呼ばれる太陽信仰の象徴が置かれたそうです。こちらのピラミディオンは、正面に被葬者のロイとマヤが東方から昇る太陽に向かって礼拝する姿が彫刻されています。

■世界最大のピラミッドをつくったクフ王の小さな像

クフ王とペピ1世像を伴うライオン女神像 古王国時代 第4王朝 クフ王の治世(前2589~2566年頃)/第6王朝 ペピ1世の治世(前2331~2287年頃)

クフ王とペピ1世像を伴うライオン女神像 古王国時代 第4王朝 クフ王の治世(前2589~2566年頃)/第6王朝 ペピ1世の治世(前2331~2287年頃)

世界最大のピラミッドをつくった王として有名なクフ王。この偉大なる王の貴重な像が展示されています。一見、こちらのライオン女神がクフ王?と勘違いされる方もいらっしゃるかもしれませんが、クフ王は、このライオン女神の足元に立っている小さな像です。

右指を口にくわえているような仕草が可愛らしいです。

こちらのライオン女神像の両前足の間には「上下エジプト王、クフ」と刻まれていて、ここにもクフ王の像があったと推定されるそうです。

クフ王銘入り雌ライオンのスフィンクス像 古王国時代、第4王朝、クフ王の治世(前2589~2566年頃)

先ほどの2体のライオン女神像と同様に、母としてのライオン女神に守護される子どものクフ王の姿が表現されていたようです。それにしても、ライオンもクフ王もまっすぐに前を見据えた様子は威厳があります。

■第2ピラミッドのカフラー王

カフラー王はクフ王の息子で、ギザの第2ピラミッドの建造者として知られています。

カフラー王像 古王国時代 第4王朝 カフラー王の治世(前2558~2532年頃)

カフラー王像 古王国時代 第4王朝 カフラー王の治世(前2558~2532年頃)

立ち上がったコブラを表すウラエウス・コブラを戴いたネメス頭巾をかぶり、あごひげをつけた威厳あるたたずまい。鍛え上げられた筋肉美も見事です。

■第3ピラミッドのメンカウラー王

メンカウラー王のトリアード 古王国時代 第4王朝 メンカウラー王の治世(前2532~2503年頃)

メンカウラー王のトリアード 古王国時代 第4王朝 メンカウラー王の治世(前2532~2503年頃)

ギザの第3ピラミッドと呼ばれるメンカウラー王の両脇には、ふたりの女神が立っています。よく見ると、王は左足を一歩前に出していて今にも歩き出しそうな姿勢です。メンカウラー王が頭にかぶっているのは、上エジプトの王冠である白冠ということですが、不思議な形をしています。

■体はどこだ?もっとも古いブロック彫像

ヘテプの方形彫像 中王国時代 第12王朝(前1985~1773年頃)

ヘテプの方形彫像 中王国時代 第12王朝(前1985~1773年頃)

チラシで見て小さいものと勝手に思っていたけれど、実際に見ると結構大きくて驚いたのがこちらの彫像(高さ76.3cm×幅51.3cm×奥行き60.8cm)。足の間には王が神の仲介として死者に供物を与える役割をしめした祈願文とヘテプの名前と称号が刻まれています。

■王女の胸元を飾る超絶技巧!

クヌムト王女の襟飾り 中王国時代 第12王朝 アメンエムハト2世の治世(前1911~1877年頃)

クヌムト王女の襟飾り 中王国時代 第12王朝 アメンエムハト2世の治世(前1911~1877年頃)

数千年前のものとは思えないほどの美しさに圧倒される襟飾り。発見当時はバラバラに散乱していたそうですが、見事に復元されています。両端のハヤブサの頭も印象的です。

■謎に包まれた「身代わりの首」

身代わりの首 古王国時代 第4王朝 カフラー王の治世(前2558~2532年頃)

身代わりの首 古王国時代 第4王朝 カフラー王の治世(前2558~2532年頃)

「身代わりの首」と称されるこちらの頭部像の目的は今も謎に包まれたままです。死者のミイラが破損したときのための代わりとなる頭部であるという説、死者の魂がミイラに戻る際の目印であるという説、他の彫像を作る際の見本として作られたとする説など枚挙にいとまがありません。それにしても、耳の部分がそぎ落とされたこの頭部像の存在感といったら言葉を失います。

■4つの内臓が別々に保管された壺

カノポス壺 中王国時代 第12王朝(前1985~1773年頃)

カノポス壺 中王国時代 第12王朝(前1985~1773年頃)

カノポス壺は、ミイラ製作の際に摘出した4つの内臓(肺、肝臓、胃、腸)を別々に処理して納めたもの。それぞれの壺は、ホルスの4人の息子として知られる神々の一柱に守られて、遺体とともに墓に埋葬されたそうです。

■あの世へ旅立つ死者を守護する色鮮やかな棺

アメンエムペルムウトの彩色木棺とミイラカバー 第3中間期 第21王朝(前1069~945年頃)

アメンエムペルムウトの彩色ミイラ・カバー 第3中間期 第21王朝(前1069~945年頃)

第3中間期、第21王朝中頃になると、かつてのような豪壮な礼拝堂をしつらえた墓を造営することはなくなり、木棺に墓の礼拝堂の壁画の代わりとして様々な図像が描かれるようになったそうです。

アメンエムペルムウトの彩色木棺 第3中間期 第21王朝(前1069~945年頃)

アメンエムペルムウトの彩色木棺 第3中間期 第21王朝(前1069~945年頃)

アメンエムペルムウトの彩色木棺蓋 第3中間期 第21王朝(前1069~945年頃)

アメンエムペルムウトの彩色木棺蓋 第3中間期 第21王朝(前1069~945年頃)

確かに、木棺をよく見ると古代エジプトの宇宙観を表した図や最後の審判の心臓の計量の図、「死者の書」の挿絵などが描かれています。それにしても、木棺本体の長さは192cm、ミイラ・カバーは179.5cmありますが、古代エジプト人は結構、身長が高かったのかなと思わずにはいられませんでした。

■永遠の輝きを放つファラオのミイラマスク

最後に紹介するのは、ポスターにも大きく紹介されているこちらの作品。

アメンエムオペト王の黄金のマスク 第3中間期 第21王朝 アメンエムオペト王の治世(前993~984年頃)

アメンエムオペト王の黄金のマスク 第3中間期 第21王朝 アメンエムオペト王の治世(前993~984年頃)

黄金のマスクといえばツタンカーメン王を思い浮かべる方も少なくないと思います。

国立カイロ博物館の三大黄金マスクは、ツタンカーメン王、アメンエムオペト王、プスセンネス1世ですが、このアメンエムオペト王は、他の2つのマスクと違い、口元がほほえんでいるように見えます。

アメンエムオペト王の黄金のマスク 第3中間期 第21王朝 アメンエムオペト王の治世(前993~984年頃)

アメンエムオペト王の黄金のマスク 第3中間期 第21王朝 アメンエムオペト王の治世(前993~984年頃)

その表情から、微笑みの黄金マスクとも呼ばれるそうですが、見れば見るほどこちらが見られているような不思議な感覚になります。眉と目、アイラインの部分はすべてガラス象嵌というから驚きです。ぜひ細部までゆっくりとご鑑賞ください。

「国立カイロ博物館所蔵 黄金のファラオと大ピラミッド展」は8月27日(日)まで。この夏、忘れられない体験をぜひ福岡市博物館でお楽しみください。

★トワイライトミュージアム★

7月22日(土)~8月27日(日)のうちの金・土・日ならびに8月14日(月)、15日(火)は午後8時まで開館延長!午後5時半以降は団体料金で入場できます(ただし会場販売分のみ)

★学芸員によるギャラリートーク★

7月21日(金)午後4時と8月4日(金)午後6時、福岡市博物館特別展示室。※申込み不要、参加無料(ただし、当日の観覧券が必要)

★トワイライトコンサート★

7月28日(金)午後7時から、福岡市博物館1階エントランス。出演:九州交響楽団メンバーズ、福岡市立西陵高等学校管弦楽部。※申し込み不要、参加無料 ※悪天候の場合は、時間等が変更になります。

黄金のファラオと大ピラミッド展

会期:2017年7月8日(土)~8月27日(日)

開館時間:午前9時半~午後5時半(入場は午後5時まで)

※7月22日(土)~8月27日(日)のうちの金・土・日ならびに8月14日(月)、15日(火)は午後8時まで開館延長!午後5時半以降は団体料金で入場できます(ただし会場販売分のみ)

休館日:毎週月曜日 ※7月17日(月・祝)・8月14日(月)、15日(火)は開館、7月18日(火)・8月16日(水)は休館

観覧料

一般 1,500円

高大生 900円

小中生 500円

※情報は2017.7.10時点のものです

福岡市博物館

住所福岡市早良区百道浜3丁目1-1
TEL092-845-5011
FAX092-845-5019
URLhttp://museum.city.fukuoka.jp/

関連タグ

この記事もおすすめ