吉野ヶ里遺跡で貝や花を使った『古代染め』に挑戦!

昔の時代を映像にしたとき、白黒やセピア色などの世界で描かれることが少なくないですが、当然ながら古代にも色彩はありました。今から数千年前の古代の世界はどのような色に包まれていたのだろう…。そんなことを思いつつ、「きゅーはく女子考古部」が古代染めに挑戦しました!

今回の活動は、考古部員自らが企画したものです。舞台は、佐賀県の吉野ケ里遺跡。こちらの遺跡では、貝紫色の布が発見されており、このことから弥生時代に貝の染料があったことが分かっています。また、吉野ヶ里遺跡とほぼ同時代の奈良県・纏向(まきむく)遺跡からは、ベニバナの花粉が出土。花粉の多さから染料の廃液に含まれていたものではないかと推測され、ここ吉野ヶ里遺跡でもベニバナを染料としていたのではと考えられています。

南内郭は王たちの居住空間となっています。

南内郭は王たちの居住空間となっています。

下を見ながら歩くと、あちこちに甕棺が!

下を見ながら歩くと、あちこちに甕棺が!

それでは、いよいよ染めの体験開始です!

カリヤス染め、玉ねぎ染め、クサギ染めなど、「染め班」の部員たちがいろいろ試したことを紹介してくれた後、吉野ヶ里歴史公園の方の指導の下、いよいよ貝紫染めへ!

貝紫染めはイボニシとアカニシという貝を使いました。

イボニシ

イボニシ

アカニシ

アカニシ

まず命に感謝しつつ、殻を割ります(強烈な磯の匂いは我慢!)。

まず命に感謝しつつ、殻を割ります(強烈な磯の匂いは我慢!)。

イボニシ、アカニシともにパープル腺という蛍光黄色?黄緑?のような細い腺が入っています。

イボニシ、アカニシともにパープル腺という蛍光黄色?黄緑?のような細い腺が入っています。

ちなみに、パープル腺はひとつの貝に少ししかないため、貝紫色の布は大変高価なものだったと考えられています。

パープル腺をピンセットでとって・・・

パープル腺をピンセットでとって・・・

塩水を足してすり潰します。

塩水を足してすり潰します。

さらに塩水を入れたら、染料の完成!

さらに塩水を入れたら、染料の完成!

茶色っぽく濁っています。

染液は茶色っぽく濁っています。

どこが紫・・・と思われるかもしれませんが・・・

日光に当てると・・・

どこからどう見ても紫色!すごい!紫外線にあたると色が変わるんですね!

続いてベニバナ染めに挑戦です。花びらを平らな餅のようにして乾燥させた「紅もち」を使って染めていきます。

「紅もち」を水につけて柔らかくしておきます。

「紅もち」を水につけて柔らかくしておきます。

水につけた紅もちを布に包み、「藁灰を煮て出た灰汁(あく)」を入れながら揉みます。

出てきた赤い液は、別の容器にためていきます。

出てきた赤い液は、別の容器にためていきます。

茶色くなってきました!

紅もちが茶色くなってきました!

クエン酸を入れて混ぜながら、用意したガーゼを浸し、しっかり揉みます。

もみ出した赤い液にクエン酸を入れて混ぜながら、用意したガーゼを浸し、しっかり揉みます。

一体どんな色に染まるんだろう・・・ワクワクしつつ作業を続けているとどんどん鮮やかな色に―。

ザ・ピンク!!

ザ・ピンク!!

かわいく染まりました!

かわいく染まりました!

ベニバナ染めは万葉集でも詠われています。

紅の 深染めの衣を 下に着ば 人の見らくに にほい出むかも 

(紅色に染まった下着を着たら、人が見ているところで色が透けるかも・・・)

※「深染めの衣」=「恋人」のことでで、恋心を抱く彼女のことを詠んだ歌ともいわれているそうです。

なんだか親近感がわく歌ですね。

次回の活動もお楽しみに♪

※きゅーはく女子考古部の詳しい活動内容は、九博ブログをチェック!

※情報は2017.10.19時点のものです

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