糸島の自社農園で野菜も人も育てていく~ホテル日航福岡の新たな挑戦

ホテル日航福岡(福岡市博多区)が、自社農園で野菜を育て、ホテル内のレストランで提供するという珍しい取り組みを行っている。農園は、今年1月、福岡県糸島市に誕生した「糸島ファーム」。農園で育てた野菜は、同ホテルのレストランで利用するほか、自社農園で新入社員研修をしたり、職場を超えた人事交流につながったりと、いろいろな活用例や効果が出ているようだ。誕生から間もなく1年を迎える農園を、同ホテルの中橋義幸 総料理長と訪れた。

約2000平方メートルある「糸島ファーム」には、人参やアスパラ菜、大根、青梗菜、玉ねぎなど、約20種類の野菜が栽培されていた。普段は地元農家に畑を管理してもらい、定期的に社員が訪れ、野菜の収穫や品質を確認しているという。

この日、中橋 総料理長は細長い人参を掘り出し、「これはこのままサラダに使えるな」と話した。なるほど。掘り出した際は、まだ太りきっていない人参に見えたが、調理して皿に盛られた様子をイメージするとサラダにぴったりの食材に思える。「料理をイメージして最適な時に収穫できるのも自社農園の利点」と中橋 総料理長。

農園を管理している柴田さん(右)

農園を管理している柴田さん(右)

中橋総料理長(左)と
大月照雄総支配人

中橋総料理長(左)と大月照雄総支配人

農園には、新入社員から役員まで職場を超えて社員が訪れる。マーケティング広報の西原綾子さんも「シェフだけでなく、他の部署の社員もお客さまに『これは自社農園で収穫した野菜なんですよ』と話すきっかけにつながったり、他部署の社員同士で自ずと共通の話題ができたり、社内全体の雰囲気も明るくなった気がします」と話す。

ホテル日航福岡では、2001年秋から年に2回、親子で楽しめるホテル主催の食育イベントを開催するなど、これまでも『食の安心・安全』をテーマにした取り組みを大切にしてきたが、自社農園でその動きはさらに広がりをみせそうだ。

「野菜を育てることは人を育てること。農園での活動を通じて、ホテル日航福岡の『文化』や『土壌』も育んでいけたら」と、中橋総料理長。土に触れ、大地の恵みに感謝しながら、より良いサービスの提供につなげていく同ホテルの今後のさらなる成長に期待したい。

※情報は2017.12.11時点のものです

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