長澤まさみ&高橋一生主演の映画「嘘を愛する女」劇場鑑賞リポート☆

「嘘を愛する女」は切ない愛の物語。
愛はときに、通じ合わない、噛み合わない、やるせないーーー

上昇志向が強く自尊心が高いキャリアウーマン・由加利(長澤まさみ)と温和で物静かな研修医・桔平(高橋一生)。
大都会東京の真ん中で出会った二人。
同居生活も5年を迎える頃、桔平は外出先で突然倒れ、救急搬送される。
病院に到着し、意識不明で横たわる桔平の姿に呆然とする由加利に対して、居あわせた刑事から伝えられた衝撃の事実。

《 桔平の氏名・職業はすべて偽りだったーーー 》

心穏やかでない由加利は桔平の過去へとつながる糸口をたどり、瀬戸内へと向かう。
雄大な自然と穏やかな時間(とき)が流れる瀬戸内の風に吹かれるうちに、由加利の心境には変化が生まれ、そしてたどりついた一つの真実とは・・・。

本作品の見どころの一つは、主人公・由加利の心の動きを、ときにダイナミックに、ときに繊細に表現する長澤まさみの演技力。映画やドラマに加え、昨年はミュージカル「キャバレー」の主役・サリー役にも挑戦するなど、女優としてのキャリアを着実に積み重ねる彼女なくしてはこの作品は成立しなかった、といっても過言ではありません。

そして、謎めいた過去をもつ桔平の、微妙で繊細な役どころを演じた高橋一生。彼ならではの独特な空気感が作品に風格と余韻を与えています。

さらに両名優の脇を固める吉田鋼太郎、DAIDO、川栄李奈らの個性的かつ印象的な演技も特筆もの。一度見たら忘れられないキャラクターを軽やかに演じ、作品に心地よいリズムが生まれています。

本作は、日本映画界における新たな才能の発掘を目指して開催された「TSUTAYA CREATORS’PROGRAM FILM2015」で、応募総数474本の中から初代グランプリを勝ち取った中江和仁監督のオリジナル脚本による作品。実話をもとに着想を得たというそのストーリーは、不安やストレスが絶えず生活につきまとう、この国が抱える深刻な問題を浮き彫りにしています。

人が人に嘘をつくとき、そこには何らかの理由があるーーー

人が人を愛するとき、そこには十人十色の愛情表現があるーーー

この社会に生きる一人ひとりに人生があり、一人ひとりに幸せがあるーーー

そんな当たり前のことをあらためて感じ、運命的な出会いに思いを馳せる、珠玉のラブストーリー「嘘を愛する女」。
ぜひ劇場のスクリーンで“あなたにとって大切な人”を思い浮かべながら見ていただきたい作品です。

■ファンファン福岡の関連サイト
映画『嘘を愛する女』 に出演する長澤まさみさんにインタビュー!

※情報は2018.2.10時点のものです

西山健太郎

1978年福岡市生まれ。2017年2月、樋口一幸氏(Bar Higuchi店主、ウイスキートーク福岡・実行委員長)とともに、福岡の飲食文化・芸術文化に関する情報発信を行う非営利団体「福博ツナグ文藝社」を設立。西日本新聞社のアート情報サイト・ARTNE(アルトネ)でのアートイベントレポート・若手アーティストインタビューやリビング福岡ウェブサイトでの“福岡の美しい日常風景”をテーマにした写真コラム「福岡風景/Fukuoka View」の連載など、独自の切り口で情報発信を続けている。

この記事もおすすめ