【灰塚鮎子】「女性活用」「イクメン」 役割を強いるのでなく多面的な生き方こそ

時代は流れ家族における役割のあり方は少しずつ変わってきた。専業主婦から、働く主婦へ。そして今ではイクメンという言葉が広まっている。 その中で最近、「女性の活用」「女性は結婚し子どもを産むべき」「イクメン」という言葉にひっかかる人が増えている気がする。それは人を「労働力」として扱うことに対する嫌悪感であり、男性に家事と育児、女性に仕事をと、性別で分けていた役割に単に新たな仕事を増やしただけで、本質は何も変わらないことへのいらだちではないだろうか。

 

本来多面的である人間は、役割で分けられ、縛られることは窮屈なのだ。ワークライフバランスやイクメンという言葉は、ある意味、人を役割に分解する。役割で人格を区切り、役割に徹するように求める圧力は、自殺や虐待、異なる価値観同士の摩擦を生み、日本を閉塞感で包む一因となる。

本来、人は自由に自分の役割を選択できるもの

本来、人は自由に自分の役割を選択できるもの

ある記事でイタリア人男性が「人生でより多くのことを経験した方がかっこいい男になれるだろ。仕事も家事も子育ても趣味も何でもやるのは当然なんだ」と語っていた。生きることは「働くこと」であり「暮らすこと」。あらゆる経験を積み、多面性を磨くことで人は成熟する。高い視点で「公私混同」した柔軟な生き方が今、求められているのではないだろうか。

 

私はすべてを分けない多面的な生き方を選んだ。周りに支えられ、母、経営者、文筆家賭して多様な人格を表現して生きている。多面的な人間が補い合うことで、それぞれが多面的な個性を発揮できる。それこそが成熟した人格をつくり、より良い社会をつくっていくのだ。

from西日本新聞「わたし活性化計画」面

※情報は2014.8.2時点のものです

灰塚 鮎子

経営者。新潮社、雑誌編集を経て、株式会社Elephant設立。企業向けカウンセリングサービス「HARDIAL」を展開し、組織コンサルティングを提供している。ウェブサイトFan Fun FUKUOKAにて詩を連載中。

※灰塚さんのコラム「something special」はこちら⇒https://fanfunfukuoka.com/tag/something_special/

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