karte.13 不潔のススメ

消毒なんていらない、雑菌はいても悪くない。

…という今までの話の流れで。

今回はさらにもう一つ。

 

『不潔のススメ』

 

いつの頃からか…日本には「抗菌」「除菌」の文字が溢れるようになりましたよね。

キッチン用品、文房具、衣料品に至るまで。

まるで雑菌がこの世の悪の根源かのように(苦笑)

 

キレイ好きで有名な日本人。

無菌状態という清潔感あふれるイメージが

何となく心地よいのかもしれませんね。

清潔感あふれるオフィス。髪の毛1本落ちていません。

清潔感あふれるオフィス。フローリングには髪の毛1本落ちていません。

でも、ここで知っておいて欲しいのが「自然免疫」。

水疱瘡みたいに、一度罹ることで体内に水疱瘡ウイルスを敵だと認識する抗体ができて、

生涯、水疱瘡には罹らなくなる…というのが「獲得免疫」。

遭遇したことのあるウイルスや細菌に対してしか反応しないもの。

 

それに対して、「自然免疫」は生まれつき備わっている防衛機能で、

体内に病原体が侵入すると真っ先に働いてくれる免疫反応。

 

この「自然免疫力」がどれだけ強いかが、その人の生命力の強さ。

でもってこれは、ウイルスや細菌にさらされる機会が多いほど鍛えられるんです。

子ども時代、自然の中で遊んでこそ免疫力が鍛えられます。

自然の中で遊ぶことで免疫力は鍛えられていきます。

免疫力を鍛えるべき子供時代に、

不必要に清潔過ぎる環境で育ってしまうといろんな病原体に遭遇する機会が減ってしまう結果、

いざ成長してから遭遇する、ありふれた病原体に対して過剰に反応してしまう…

(アトピーや喘息として発症する可能性も)

なんだか本末転倒なことになり兼ねないワケです。

 

殆どの赤ちゃんは、バイキンだらけの床をハイハイして、

(親の意に反して)その手をしゃぶっちゃいますが(汗)。

でも意外と平気なもんです。

 

バイキン怖がってたら、砂遊びなんて死ぬ覚悟が必要です(^^;;

バイキン怖がっていたら土団子は毒入りリンゴの粋ですね…

バイキン怖がっていたら土団子は毒入りリンゴの粋ですね…

自慢じゃないですが。

(むしろ母親としてのズボラっぷり露呈しまくりですが。)

我が家の3人兄弟、哺乳瓶や食器類、一度も消毒したことありません。

大人と同じように洗うだけ。

哺乳瓶の乳首の裏の溝に、ピンク色の水カビ?が生えていたことは数えきれず。

 

おしゃぶりなんか、

ポトッと床に落としても拾ったら洗わずそのままお口にポイっ(笑)

 

それでも皆元気に育ってます。

(参考にしたくないって?(^◇^;))

 

3秒ルールなんて言いますが。

前にテレビでやってた検証によると

(テレビをどこまで信用するかという話は置いといて)

土足のカーペットに落ちた食べ物が、

体に影響があるほどの数の細菌まみれになるのには確か5分かかってました。

 

これからは5分ルール!

(とはいえ、これはさすがの私も感覚的に無理)

46億年前、チリとガスから地球が誕生したことを思えば、

46億年前、チリとガスから地球が誕生したことを思えば、バイキンやゴミなんて小さい、小さい。

冗談はさておき。

 

そこにもここにも、無数の細菌やウイルスに囲まれたこの世に生まれてきた以上、

それらを完全に排除しようなんて無理。

共存・共生していくのが自然だと思いませんか?

 

病気になるのは・・・

バイキンが悪いんじゃなくて、免疫力が落ちていたから

 

病気を予防するなら・・・

無菌状態を目指すんではなくて、

栄養や睡眠や運動やストレスに気を使って、体を健康に保つこと。

 

子供は適度に不潔でOK。

 

ただ、この『適度に』っていうのが曲者で。

季節柄、今だと食中毒には注意しなきゃいけないし。

私が個人的に最も憎んでいる子供の病気、嘔吐下痢なんかは、

そりゃもう死に物狂いで感染を防ぎたい。

 

あくまでその時の状況を総合的に判断して、

神経質になるべき所とそうでない所、

メリハリつけて対応するようにすれば、

もっと精神的な負担は軽くなるんじゃないかと思うんです。

 

子供が泥んこまみれになっても。

落としたビスケットを子供が食べちゃっても。

トイレの後、子供が手を洗わずに出てきても。

まあまあ、そう目くじら立てず。

 

肩の力を抜いて、気楽におおらかに。

En女医!ママライフ♡

 【次回は8月21日(木)午後10時更新予定です】

※情報は2014.8.7時点のものです

武田りわ

お酒と旅と家族をこよなく愛する皮膚科医。
1974年生まれの蠍座、B型。
平成18年から福岡在住。
3児の母。
福岡の魅力にハマり、整形外科医である夫と南区大橋に“武田スポーツ整形外科クリニック”を開業。
マイペースながらも貪欲に、妻業・母業・医者業を満喫中。

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