誰でも一緒に楽しめるバリアフリーのボードゲーム紹介

こんにちは。ツムラクリエイションの津村修二です。
今回は障害者も健常者も一緒に楽しめるバリアフリーのボードゲームを紹介します。 

●触れて見るボードゲーム「目我天(めがて)」

「目我天」は東京・奥多摩在住のタイルアート作家であり、ゲームデザイナーでもある山本光夫さんが手がけたもの。山本さんはこれまで50作以上のゲームを考案されています。視覚障害の有無に関わらず、対等にプレイできることを目指し、2017年に商品化されました。

このゲームの基本は四目並べです。ただ、駒には穴があいたもの、あいてないもの、それら二つが合わさったリバーシブル(2段)のものと3種類あって、その点が通常の四目並べとは異なっています。

手番ではその3種類の駒の中から1つを選び、4×4のボードの好きな場所に配置します。これを交互に繰り返し、縦・横・斜めの直線上で以下のパターンを先に作った人の勝ち。

1.穴あき・穴なしのいずれかで四目並べる
2.高さが同じで四目並べる
3.1段・2段・3段の階段状に三目並べる

ルールはたったこれだけ。とてもシンプルなゲームです。

視覚に頼らず、駒に触れることで違いを判別できるように工夫されています。私は一度友人とお互いに目隠しをした状態でプレイしたのですが、見えない状態で手探りをして駒を選び取ったり、盤上のどこに何が置かれているか(相手が前の手番でどこに何を置いたのか)を手で把握したり、すごく新鮮なプレイ感覚を味わうことができました。と同時に、目の不自由な方のことを考えたり、想像したりするきっかけになりました。 

このゲームをもっとたくさんの人に知ってもらいたい。とりわけ視覚に障害のある方に楽しんでもらいたい。

私はそんな思いから、先日福岡市総合図書館内にある点字図書館へ行き、「目我天」を紹介しました。どうなるかはわかりませんが、行動しなければ何も変わりません。本当に面白く価値があると思うものだからこそ広めたい、もっといい方法はないかと模索しています。

「目我天」
価格:5,800円(税別)
販売元:LOGY GAMES
http://www.logygames.com/megateh/

●音の鳴る9つの壺を使った、斬新な発想のゲーム「アラビアの壺」

「シャラシャラ」「カラカラ」「コロコロ」のいずれかの音が鳴る壺が3つずつあり、同じ音の壺が縦・横・斜めに一列で揃った人の勝ちという音の記憶ゲームです。音を使う視点が新しい。2014年、ギフトテンインダストリ株式会社より発売されました。

ボード中央下部に切れ目がありますが、触れることで”ここが正面である”ということがわかるための工夫。

ボード中央下部に切れ目がありますが、触れることで”ここが正面である”ということがわかるための工夫。

「アラビアの壺」
価格:ベーシック版 5,800円(税別)
ユニバーサル版 6,800円(税別)※音声説明書CD・説明動画案内付き点字カード付
販売元:ギフトテンインダストリ株式会社
http://arabianotubo.com/views/top/

●ゲームは障害の壁も超える

ゲームは国境を超えるとよく言われます。これはたとえ生まれた国が違っても、言語が通じなくても、ゲーム盤一つあれば、一緒に楽しみを感じられ、通じ合えるという意味合いで使われます。確かにその通りだと思いますが、私は国境と同じようにゲームは障害の壁も超えると思っています。

特に今回紹介したようなバリアフリーのゲームにおいては、障害者も健常者も皆一人のプレイヤーとして対等であり、そこに障害の有無はまったく関係がありません。完全な実力勝負。壁は無くなります。

だとしたら、障害者と健常者が共に遊べるゲームが今よりもっと認知され、遊ぶ機会がさらに増えていけば、自ずと双方への理解が深まっていくのではないでしょうか。私はそれが楽しさを伴うゲームによって、身構えることもなく、自然とできてしまうことに大きな価値と可能性を感じます。

障害者と健常者によるゲームを通じたコミュニケーションが増え、世の中が少しでも互いを思い合える社会になっていくことを願います。ゲームには社会を変える大きな力がある。私はそう信じています。

文章・写真 津村修二

◆ボードゲームイベント情報 

〇つみきや

私が勤務している「つみきや」(イムズ6F)で開催しているゲーム会です。
詳細はそれぞれのリンクを参照ください。

5月19日(土)「子どもゲーム会」 

5月25日(金)「大人限定 夜のゲーム会」 

5月26日(土)「ちょっぴり大人のゲーム会」  

また、大人のためのボードゲームの部活を始めました。(5月末までは無料体験入部できます!)

「つみきや 大人のボードゲーム部」 

〇六本松 蔦屋書店

5月20日(日)「ボードゲーム講座 in 六本松蔦屋書店【傑作ゲーム特集】」

※情報は2018.5.5時点のものです

津村修二

ツムラクリエイション代表。ボードゲームクリエイター/アーティスト。
1983年福岡生まれ。幼少の頃よりオリジナルのボードゲームや外遊びを考案し、小学6年生の時に福岡市全住所が登場する巨大すごろく「福岡市大すごろく」を制作。(2014年7月より福岡市博物館1階「みたいけんラボ」にて展示中)
2011年に「ツムラクリエイション」を起業。砂時計を使った新感覚の石取りオリジナルゲーム「Amen-アメン-」の製作と販売を開始する。
そのほか、各種ゲーム会やアート展を企画・開催し、ボードゲームの楽しさやデザインの美しさを伝える活動を続けている。
新聞・テレビなどメディアからの取材も多数。現在、天神イムズ6階「つみきや」のスタッフとしても勤務中。

ツムラクリエイション
http://tsumura-creation.com/

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