【穂高ゆう】「男役10年」といわれるが 輝くために必要なのは 人としての「心磨き」

宝塚歌劇団の最大の特徴は、女性が男性を演じる「男役」という存在。リアルな男性像ではなく、女性ファンが心の中で「こうあってほしい」と願う、夢の世界の男性像なのでしょう。女性が演じるからこその美しさ、色気など絶妙なバランスの魅力が生まれます。

 

娘役(女性の役)とはメーク、髪型、衣装などの外見ではっきり差をつけます。それに声も大事な要素。男役のせりふや歌は低音なので、より低く野太い声が出るよう訓練します。そして、一番難しいのが、動きで男性を表現する所作や立ち居振る舞い。これがなかなか様にならない!一人前の男役になるには10年かかるといわれています。

 

稽古場から上級生の動きをしっかり見て、まねて、自分のものにする。指先などの細かい部分まで研究し、それを試行錯誤する中で、だんだん男役らしさが身に付いていきます。ソフト帽をかぶるしぐさ、マントをひるがえす姿、トレンチコートの後ろ姿、目線・・・。そんな一つ一つの動きが様になっていくごとに、男役としての魅力が増し、ファンを魅了するのです。

 

こうして外見を磨いていくわけですが、どんなに表面だけ磨いても輝かないものです。目に見えない心の部分。常に思いやりを持って娘役に接することで、温かく包み込むような深い包容力が漂います。内面が伴わなければ「男役の美学」は成立しないのです。娘役はより女らしく、男役はより男らしく、と追及していくと、その先に「自分らしさ」「人間らしさ」という心磨きが必要になってくる。そこまで追求することで、それぞれの魅力が光り輝くのです。

from西日本新聞「わたし活性化計画」面

※情報は2014.8.23時点のものです

穂高 ゆう

元宝塚歌劇団男役(78期生)。ボーカリストのほか、宝塚での経験をもとにした講演、姿勢とウォーキングを中心に心と身体を美しく健康に保つためのワークショップなど活動中。福岡県うきは市出身で「うきはふるさと大使」も務める。

※穂高さんの講座が10月から毎月第4月曜日午前11時半~午後1時、西日本新聞TNC文化サークルで開講。申し込み・問い合わせは天神教室=092(721)3200。メール:tenjin@i-cul.jp

講座の詳しい内容はこちら→https://fanfunfukuoka.com/event/10455/

穂高さんのインタビューはこちら⇒https://fanfunfukuoka.com/people/2890/

穂高さんのスタジオはこちら⇒https://fanfunfukuoka.com/town/10472/

 

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