感動に震えた、とある海辺のカフェ【BoCCo】

見上げれば、その表現しか思い浮かばない”スカイブルー”一色に染まった大空。視界一面、どこまでも続く玄界灘の水平線。そして、眼下には、まるで粉雪のようにきめ細やかな砂浜。

その景観の素晴らしさは”九州の湘南”とまで言われる福津市の福間海岸。さらには北部九州における海水浴・マリンスポーツのメッカとしても親しまれています。

南端にある福間漁港から津屋崎海水浴場北端までの南北2kmほどの遠浅の海岸は、一大レジャースポットとして知られ、浜辺沿いにはマリンスポーツショップや飲食店、宿泊施設が軒を連ねています。

近年は、九州唯一(2018年8月現在)のグランピング施設がオープンして人気を博すなど、注目度も急上昇中。現在、福岡観光における最重要エリアのひとつです。

さて、今回、ご紹介するのは、その贅沢なオーシャンビューを楽しめる絶好のロケーションから、女性客やカップル客を中心に絶大な人気を誇っている「cafe de BoCCo(カフェ・ド・ボッコ)」。福岡市内からは車で40〜50分程度の距離にそこはあります。

レンガ造りの風合いとログハウス調の木の温かみを生かしたカジュアルなペンションタイプのお店の中は、空間をさりげなく彩るオシャレなインテリアが目白押し。

看板や家具、メニューを始めとする実用品はもちろんのこと、小物類や観葉植物など、端々を飾る何気ないモノ一つひとつにまでキラリとセンスが光り、まさに非日常の一コマにふさわしい演出。

また、大海原からそよそよと吹き抜ける潮風を感じながら、開放感あふれるリッチな空間と眺望を独占できるテラス席も予約必須の人気ぶりです。

それら全てをプロデュースしているのが、オーナー店長の花田典子さん。今や、筆者が飲食業における”鑑(かがみ)”として敬愛する人物のひとりです。

・・・遡ること約一年前。

人づての紹介で過去に一度だけ同店にお邪魔していた筆者。たまたま福津市近郊を通過するという流れの中、せっかくのオーシャンビューをドライブスルーというのも風情に欠けると、わずかな記憶を頼りに赴いたのがおよそ5年ぶりのこと。もちろん事前の予約などはなく、初訪問と言えるほどの微かな緊張を伴って入店したわけですが。。。

そこでの花田さんの一言が、今でも忘れられません。

「あら、お久しぶり〜。フジワラさん!」

文字に起こせば、ありふれた何の変哲も無いその言葉が、途方もなく筆者の心を打ちます。引き金となったのは、再訪を遂げた幾ばくかの達成感でも、笑顔に満ちた歓迎への安堵感でもありません。

二言三言を交わしただけの紛れも無く”一来店客”に過ぎなかった筆者との繋がりが、約5年間もの間、彼女の心の中に留め置かれていたという事実に感動を禁じ得なかったのです。

もちろん、花田さんがそういった曲芸の持ち主だと言いたいわけではありません。そうあっても不思議はない程の”お客様愛”を日頃からお持ちなことが、その後の接客・サービスから伝わってきたのです。

自然な笑顔、アットホームな声がけ、それでいて細やかな目配り、お客様すら気が付いていないニーズの掘り起こし。退店までの1時間半ほどの滞在が、この上なく愛おしいものに感じられました。当然、直接会話に励むわけではありません。それは言うなれば間接的なコミュニケーションの妙による居心地の良さ。

正直なところ、九州が誇るシーサイドの立地なしでも人気店となったに違いないと筆者は確信しています。

そして、素晴らしいのはサービス面だけではなく、提供されるお料理やドリンク類もリピートに値する創意工夫が施されているということ。

必須アイテムその(1)は、豊富に用意されたパスタメニュー。トマトベース、クリームべース、和風アレンジなど様々なバリエーションが揃えられ、2名以上であれば、その日の気分で複数頼んでシェアしたくなるのは必至。迷う楽しみも美味しさのひとつです!

必須アイテムその(2)は、筆者個人の嗜好が入ってしまい恐縮ですが、「温たまビーフピラフ」。牛肉入りでニンニク風味のバターライスに決壊寸前のトロトロ半熟卵を乗せ、たっぷりのマヨネーズソースをかけたシンプルisベストなお料理。味の輪郭には唐辛子の仄かな辛味も効いていて、本気で”おかわり”したくなる旨さ!ぜひ見た目を気にせず黄身を思い切り崩して絡めて召し上がって頂きたいところです。

必須アイテムその(3)は、「デザート3種盛」。これを食べずして帰るべからずと言いたくなる満足度の高さ。フレッシュフルーツと手作りのお好みケーキにシャーベット。それにドリンクが付いて800円は破格!思わずスマホのカメラに手が伸びそうなポップでキュートなビジュアルも見逃せません。

盛り付けられる器類も意匠を凝らしたデザイン性の高いものが多く、目から楽しめる要素もたっぷり。

ロケーション、サービス、空間、お料理と、来店客の感性を揺さぶる心地よい刺激の連続に、気がつけば、きっと素晴らしい外の景色と同じくらい店内空間で提供されるものに夢中になってしまっていることでしょう。

これだけの魅力が詰まったお店は、単なる1カフェ施設としてではなく、今後は、ぜひ旅の主たる目的地として。わざわざ福津市に足を運ぶ価値のある”珠玉のスポット”であることを当記事がお伝えできれば幸いです。

福津市福間海岸沿いの海カフェ cafe de BoCCo(カフェ・ド・ボッコ)
◆所在地:〒811-3219 福岡県福津市西福間4-15-36 福間海岸沿い
◆TEL:050-1522-9137
◆営業時間:11:30~20:00
◆定休日:年末年始 
◆駐車場:あり(無料)10代台

※情報は2018.8.20時点のものです

cafe de BoCCo(カフェ・ド・ボッコ)

住所福岡県福津市西福間4-15-36
TEL050-1522-9137
URLhttps://www.facebook.com/cafedebocco/

フードアナリスト フジワラ コウ

福岡市内のミシュラン星付き店に広報として勤務する傍ら、料理に寄り添うワインの奥深い魅力に目覚め、ソムリエ協会認定「ワインエキスパート」を取得。その後も食への飽くなき探究心は尽きること無く、ついには”食の司法試験”と言われる難関資格「フードアナリスト」の上級資格を取得。以降、専門家として培ってきた知識と経験を以って、優れた「食」を様々な文化の融合した”総合芸術”として捉え直し、消費者の心の琴線に触れるような料理や飲食店の発掘、またその価値観や認知向上を目的に日々情報発信を行っている。その礎となる外食歴はジャンルを問わず県内外で正味1000軒を超え、現在も増え続けている。座右の銘は「神は細部に宿る」。

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