多様な世界の扉を開けよう!子どもの遊びとボードゲーム

こんにちは。ツムラクリエイションの津村修二です。
今回は子どもの遊びとボードゲームについて考えたことを書きます。

●遊びには多様な世界が広がっている

先日、私がゲーム会でお世話になっている方からこんなお礼を言われました。
「ずっとスマホを手放さなかった知人の子(小学1年生・男子)が、津村さんに紹介してもらったボードゲームで遊んだら、スマホを置いたんです。楽しい、楽しいって言って、ボードゲームで何度も遊びました。あまりに楽しそうだったので、その子にそのゲームをプレゼントしましたよ」と。

嬉しい報告でした。きっと、その子はスマホ以上に面白いものを知ったんですね。その子にとって、ボードゲームという楽しみの選択肢が増えたことが良かったです。

現代はテクノロジーの時代。これからも加速度的に進化していくことでしょう。そんな時代を生きる子どもたちにとって、デジタルツールを使いこなし、楽しみや恩恵を享受することは必要なことだと思います。スマホを否定するわけではありません。しかし、そればかりに依存しているような状態はやはり危険です。

要は食べ物と一緒でバランスが大事なのです。インスタントラーメンばかり食べていては栄養が偏ります。外で遊んだり、積木やビー玉転がしで遊んだり、絵本を読んだり、遊びにはそれぞれ違った楽しさと働きがあります。ボードゲームもその多様な遊びの中の一つです。たくさんの色鉛筆が並んでいるからこそ、カラフルな絵が描けるように、たくさんの遊びを知っている子どもは豊かです。もちろん、その中で好き嫌いも出てくることでしょう。それはそれでよいのです。まずは大人があらゆる遊びの世界の扉を開けてあげて、「こんな世界もあるんだよ」と子どもたちに伝えることが大切だと考えます。

ブラックホールゲームで遊ぶ親子

ブラックホールゲームで遊ぶ親子

●ボードゲームを知育玩具と呼ばないで

昨今、ボードゲームのことを「知育玩具」と呼ぶ人がいます。
私が勤務する玩具店「つみきや」(天神イムズ6F)でも、知育玩具という認識でボードゲームを探しに来られる方がいます。たしかにボードゲームで遊ぶことで論理的思考力や空間認識能力、言語能力などが培われることは多分にあると思います。その点においては知育玩具と言っても間違いではないでしょう。ただ、知識としてボードゲームにはこんな効果があるのだと知っておくのはよいとしても、知育玩具という文脈でボードゲームを扱ってほしくないのです。

ボードゲームは楽しい遊び道具なのです!それらを使って遊ぶことで結果として学びになった、力がついたというだけです。楽しい遊び道具なのだ、という感覚でボードゲームをどうか捉えてほしい。親が「知育に良いから」なんて思っていると、子どもはすぐにそれに気付いてしまいます。親がどんな姿勢で遊びに関わっているか、子どもはつぶさに見ているものです。親が楽しそうだと子どもも楽しくなります。

「好きだから」「楽しいから」という動機に勝るものはありません。これらは人から見たら大変な努力だと思えるようなことも、当の本人にとっては努力とは全く感じず、いつの間にかやっていた、という最強の力です。
「好き!」「楽しい!」という気持ちを一番に。急がず、焦らず。すぐに結果を求めるのでなく、ゆっくりそのひとときを楽しみながら子どもを育てていきませんか。
ボードゲームは親子一緒に楽しむことができる優れたコミュニケーションツールでもあります。絵本を読み聞かせするように、ごく自然な形でボードゲームを楽しんでもらいたいと思います。

オリジナルボードゲーム「Amen」で遊ぶ子どもたち

オリジナルボードゲーム「Amen」で遊ぶ子どもたち

文章 写真 津村修二

※情報は2018.12.5時点のものです

津村修二

ツムラクリエイション代表。ボードゲームクリエイター/アーティスト。
1983年福岡生まれ。幼少の頃よりオリジナルのボードゲームや外遊びを考案し、小学6年生の時に福岡市全住所が登場する巨大すごろく「福岡市大すごろく」を制作。(2014年7月より福岡市博物館1階「みたいけんラボ」にて展示中)
2011年に「ツムラクリエイション」を起業。砂時計を使った新感覚の石取りオリジナルゲーム「Amen-アメン-」の製作と販売を開始する。
そのほか、各種ゲーム会やアート展を企画・開催し、ボードゲームの楽しさやデザインの美しさを伝える活動を続けている。
新聞・テレビなどメディアからの取材も多数。現在、天神イムズ6階「つみきや」のスタッフとしても勤務中。
福岡大学商学部篠原巨司馬准​教授ゼミ・ゲスト講師。

ツムラクリエイション
http://tsumura-creation.com/

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