スラムの学び舎・寺子屋に泥棒侵入。さらばバイク。

前回は、当会のモザンビーク事務局の修繕スタートについてお話させていただいたのですが、なんとも、事務局工事中に、事務局から徒歩8分のスラムの学び舎・寺子屋の屋内に深夜、泥棒が侵入しました。凹

※前回記事「室温40度超、雨漏り・砂漏り…モザンビークで悲願の事務局修繕」

泥棒により金槌で壊されたドアを修理中。

泥棒により金槌で壊されたドアを修理中。

泥棒が侵入したとき、屋内には寺子屋ディレクターのナジャと、ナジャの弟で警察官のジョルダンが寝ていたのです。なんで気づかないのだ!?

屋内に保管していたバイクを盗まれるという痛手はありましたが、幸い、人的被害がなかったので、ホッと一安心。事務局とスラムの学び舎・寺子屋があるナティティ地区は、モザンビーク北部の巨大ガス田開発を起因とするイスラム過激派のゲリラ攻撃が2018年5月から始まっており、それに伴い、便乗強盗や泥棒が増加。さらに治安が悪化しています。ご近所でもテレビを盗まれて主人が殺された…という事件も珍しくありません。強盗も“ナイフで人を脅してモノを盗む“から、“ナイフで人を刺してモノを盗む”と、脅すことが省かれています。ですから、人への被害がなかったことが、不幸中の幸いも幸いなのです。

盗まれたバイクと寺子屋ディレクターのナジャ。バイクは廉価な中国製が出回っています。お金がある人は、HONDAに乗っている人もいます。

盗まれたバイクと寺子屋ディレクターのナジャ。バイクは廉価な中国製が出回っています。お金がある人は、HONDAに乗っている人もいます。

さて、ここで2つの疑問が。なぜ、泥棒が入ったのに気づかなかったのか?
そして、盗難に遭うとどうするのか?バイクはどうなるのか?

まず一点目。「なんで泥棒に気づかなかったのか?」に関して、わたくし以上に盗難にショックを受けて泣きべそをかいていたナジャ曰く

「泥棒が死体を洗った水をフェティセイロ(黒魔術師)からもらって、侵入した家に撒くと、家の中にいる人が昏睡する」という、これまた、興味深い呪術のお答えが。

そして二点目。盗難されたバイクは所有者登録をしていたので、警察に届け出をします。しかし、ほぼ99%戻ってきません。というのも、盗難したバイクや車はそのまま使うのではなく、部品取りして転売するからです。現地は車もバイクも壊れると中古パーツ屋で部品を購入し修理するのですが、この部品がなかなかない。

わたくしも中古パーツ屋さんから「部品がまったく足りないので日本から中古パーツをもってきて!」と頼まれることもあります。なお、盗難届けを警察に出し、ラジオで盗難情報を流すよう頼むこともできます。これまでも、いろいろなものを盗まれまれ、ラジオで盗難情報を流してもらいましたが、ひとつとして戻ってきたものはありません。。。

警察への届け出が終わったその足で、ナジャと寺子屋の青年有志が乗り合いバスに揺られ向かったところは、遠く離れた村のマコンデ族のクランデイロ(白魔術師)ランベランべ(舐めるの意)おじちゃんのところ。ランベランべおじちゃんは、来日公演講義活動に旅立つ前にも、お守りをつくってくれた正統派の白魔術師です。

しかし、ランべランべおじちゃんは出張呪術で不在。そこで、留守番をしていたナジャのもうひとりの弟のニーノが、寺子屋のあるペンバ市に住む、ムスリムの呪術師ンチベラおじちゃんを訪問しました。ンチベラとは「みんな僕のこと好き!」の意。ンチベラおじちゃんは、クランデイロでもあり、フェティセイロもやります。

あんまりよい感じはしない。白魔術と黒魔術の両方をやる人は少なからずいますが、黒魔術系と関わると、こちらの魂も穢れそうですもんね。

結局、ンチベラおじちゃんの呪術により「寺子屋泥棒事件、すべて元通りになるぞ」。
とのことでしたが、いまだ、やはり、バイクは戻ってきていないのでした。 

この泥棒事件以外にも、また若人が病気で亡くなったりと悲しいこともありましたが、現在、寺子屋では、日本でも最近通販商品が出てきている栄養満点の植物・モリンガの栽培を行っています!

モリンガの播種・育成中。この後、ナティティ地区の各家庭に移植します。

モリンガの播種・育成中。この後、ナティティ地区の各家庭に移植します。

※モザンビークのいのちをつなぐ会は、2018年12月17日付で一般社団法人となりました。

【一般社団法人モザンビークのいのちをつなぐ会への募金はこちらまで】

三井住友銀行 天神町支店: 717    (普)1920099
名義:モザンビークのいのちをつなぐ会 代表榎本恵

公式サイトはこちら

※情報は2018.12.30時点のものです

榎本恵

アフリカ南東部のモザンビークで、教育支援や人材支援、環境保全、公衆衛生設備などに取り組む。日本とモザンビークの相互理解のためのイベントなども開催。モザンビークのいのちをつなぐ会代表。http://www.tsunagukai.com/

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