「130万円で扶養」はもう古い 2018年改正の社会保険とは

  • 2019.3.7
出典:iStock.com/Ridofranz

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 こんにちは、FP(ファイナンシャル・プランナー)の中村賢司です。

 「夫の扶養の範囲内で働きたいけど月々の収入や年収をいくらまでに抑えておかないといけないのか」という質問をよく受けます。「103万円の壁」や「130万円の壁」といった言葉を皆さんも一度は聞いたことがあるでしょう。

 社会保険の扶養条件について正しい知識を身につけておくことで、手取り収入を減らすことなく扶養控除のメリットを最大限に生かすことができます。

 今回は損をしないように扶養の範囲内で働くにはどうすれば良いか、妻と子ども以外に親も扶養範囲となるのか、加入条件などについて詳しくみていきます。

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1)社会保険の扶養条件って何?

 社会保険の被保険者の扶養に入る条件はさまざまです。まずその被保険者と生計を一にしていること、そして年収が38万円以下(パート収入など給与所得のみの場合は103万円以下)であることなどが一般的に知られている条件です。

 その他の扶養条件には血のつながりや同居をしているか、いないかなどの条件もありますので、もう少し詳しく述べます。

1-1. 扶養される「被扶養者」とは 子どもや妻まで? 親や祖父母は?

 被扶養者と聞いて一般的に頭に思い浮かぶのは子どもや配偶者でしょう。

 世帯主に養われている家族のことを言いますが、子どもや配偶者以外にも被保険者と同居していれば祖父母や曽祖父母、叔父や叔母なども被扶養者となることができます。

 また同居していなくても直系尊属の場合は被扶養者となることができます。

1-2. 年収「130万円未満」という条件

 社会保険の扶養の条件には、血のつながり以外にも年収の条件があります。

 一般的には、年間の収入が「130万円未満」と定義されており、130万円以上となると夫の扶養から外れてしまいます。これがいわゆる「130万円の壁」と言われているものです。

1-3. 子どもや妻が扶養条件から外れるのはどんなとき?

 配偶者だけでなく子どもの収入も注意が必要です。お子さんがもしアルバイトをしていたら、配偶者のパート収入同様130万円以上になると扶養条件から外れてしまいます。よって配偶者の収入ばかりでなく子どもの収入も気をつけなければいけません。

 この扶養条件から外れてしまうと子どもや配偶者もそれぞれ社会保険に加入しなければならなくなります。

2)パート主婦の年収が130万円の壁を超えたら扶養はどうなる?

出典:iStock.com/Yagi-Studio

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 パートといえども年間収入が130万円を超えると社会保険の被保険者となります。この場合、パート先の会社で社会保険の手続きが必要となり、その収入の中から社会保険料を支払わなければなりません。

 もしパート先の会社が社会保険の適用事業所になっていなくても、ご自身で国民健康保険や国民年金に加入手続きを行い、その保険料を負担しなければいけません。

2-1. 「130万円」が条件になった理由とは?

 130万円の壁、実は昔はもっと低かったのです。もともと健康保険法では「被保険者の収入で生活している3親等以内の親族」や「同居している」という条件だけでした。

 それが時代とともに70万円未満という年収基準が設けられるようになりました。その金額も時代を経るにつれ80万円、90万円と引き上げられ、今では130万円になりました。

2-2. 「106万円の壁」も

 一般的に社会保険の被扶養者の年収基準は130万円ですが、勤め先の規模や勤務時間などによっては「106万円の壁」になってしまいます。

 従業員が501名以上の企業で、毎月のパート収入が8万8000円以上、週の所定労働時間が20時間以上、雇用期間が1年以上見込まれる場合は、年収が106万円を超えると夫の扶養から外れ、勤務先で社会保険の加入手続きが必要となります。

2-3. 130万円の壁を超えないための注意点とは

 毎月の収入が11万円以上あると年収は130万円を超えます。この場合、扶養から外れてしまいますが、それ以外にも注意しないといけないことがあります。

 例えば1~6月の半年間で収入が70万円あった場合、まだ130万円は超えていませんが、年単位に換算すると140万円となってしまいます。この場合でも社会保険の被扶養者として認められないケースもあるので注意してください。

 また、年収が130万円を超えていなくても、1日の勤務時間や1ヵ月の勤務日数が正社員の4分の3以上になると130万円未満であっても社会保険に加入する必要があります。よって労働時間なども調整して働く必要があります。

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