【奥田竜子】「当たり前」の権利は先代の女性たちのおかげ 不屈の努力に胸熱く

NHKで放映されていた連続ドラマ「花子とアン」の原作本、「アンのゆりかご~村岡花子の生涯」を読みました。

 

福岡に暮らすただの平凡な私にとって一番の愛読書であった「赤毛のアン」。幼いころ、ガラス窓にもたれながら繰り返し読んだあのシリーズが、困難な時代背景の中、花子さんの熱い思いに支えられ、守られ、世に出て、私の手の中に届けられたなんて、奇跡のようです。

 

それだけではありません。

 

文庫本あとがきには、私と同世代である著者の村岡恵理さん(花子さんのお孫さん)がこのように書いています。

 

「高度経済成長期に生まれた私が、当然のように享受してきた環境、制度、権利、あるいは、手を伸ばせば届くところにあったたくさんの良書が、母から祖母の世代に遡り、さらにもう一つ遡った世代からの切実な祈りと不屈の努力によって得られたものだと知りました」

 

 読んだ瞬間に胸が熱くなりました。

 

女性である私が弁護士という職業に就き、何十年もの経験のある大ベテランの弁護士と同等の立場で依頼者の権利を守るために闘うことができるのも、先代の女性たちの「切実な祈りと不屈の努力」によって得られたものだということに、あらためて気付かされたのです。

 

だから、私は、今ここにある当たり前の権利を将来へつないでいくためにも弁護士としての力を発揮したいと思うのです。不屈の精神を胸に秘めて。

 

ま、私の日常生活は幼いころのアンそのままにドジと失敗の連続で、わが子にあきれられ周囲に助けられてばかり。でも大丈夫。「明日はまだ失敗のない新しい一日」(赤毛のアンより)だから。

from西日本新聞「わたし活性化計画」面

※情報は2014.10.11時点のものです

奥田 竜子

弁護士15年目。福岡市中央区大名で兄奥田貫介と「おくだ総合法律事務所」を運営。修猷館、一橋大法卒。2009年から福岡県教育委員。3人の小学生の母。仕事・育児・家事をそつなくこなす自分を妄想しつつ日々猛進中。

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