【西出裕加子】「グローバル」に必要なのは異文化への対応能力 差異楽しみ理解広がる

グローバルで活躍する人材育成の必要性が唱えられて久しい。多くの企業が採用条件に英語能力を挙げている。そもそもグローバル人材に必要な資質は何なのか。私は、英語ではなく、異文化に関心を抱ける能力だと思っている。

 

外資系の私の職場は、日本語を話せない外国人と英語が不得意な日本人が協力しないと成り立たない。こういった環境をストレスと捉えず、楽しい異文化体験と捉えられる能力が要求される。

 

ニュージーランド人の上司は、残業している男性社員に「おくさんに怒られないのか」と真顔で聞く。一方、夜の会合のアポを入れる際に妻に許可を取る上司に日本人は驚く。日本では交通機関が時間通りで、街にごみがないことに感銘を受ける反面、電車などでバギーを持って子どもを連れているお母さんに誰も手を貸さないことに驚きを示す。コンピューターをたたきながらリンゴをかじる上司に日本人は最初は驚き、しまいには、俺たちはミカンで対抗しようとジョークを飛ばす。こういった日常のちょっとした生活習慣の違いにふれる際、その事を面白いと思えるかどうかが異文化対応能力につながる。

 

ビジネスで顕著な文化的差異は、責任の所在の明確化である。日本人は「私たち」という主語を多用するが、共同責任は結局は誰も責任を取らないに等しいから、1人をリーダーとすべきだと外国人は言う。的を射ており、主体性を明確化することで、作業の責任や分担が明らかになり、チームも作業や分担が明らかになり、チームも作業をしやすくなり、いい成果が生まれるのも現実である。

 

異文化体験は、ちょっと視野を広げるだけで身につけられるかもしれない。

 from西日本新聞「わたし活性化計画」面 

※情報は2014.10.25時点のものです

西出 裕加子

大学卒業後、広告代理店を経てロンドン大学修士留学。英系広告代理店に勤める傍ら、オペラの勉強をする。約10年にわたる英国生活を経て福岡県・糸島へ。現在はヒルトン福岡シーホークマーケティングマネージャー。2児の母。

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