高倉健さんの隠れた名作映画『無宿(やどなし)』1974年

ボンジュール、皆さん!

遅ればせながら、今年も宜しくお願いします。地味で目立たないけど観てほしい名画を今年も独断と偏見(?)で皆さんにご紹介したいと思います。

 

さて、未だ高倉健さんの死を受入れたくない自分がいて、でももう彼の新作は永遠に観れないわけで、ならどうしても知ってもらいたい健さんの作品をもう1作だけご紹介させていただきます。

☆前回紹介した名作はこちら→遙かなる山の呼び声

『無宿(やどなし)』

この作品がどうして話題にならず、埋もれてしまっているのか私には理解できないのですが、テレビドラマに毒されず、ひたすら映画を愛してきた人なら、この映画の価値がわかるでしょう。

共演は“座頭市”の『勝新太郎』です。当時、俳優が所属の映画会社の枠を超えて、他社の俳優と競演することは難しかったんですね。勝新太郎は勝プロを立ち上げて他社のビッグスター、三船敏郎、石原裕次郎等とも競演を果たしたのです。

正直言って、当時、勝新に関して余り関心がありませんでしたが、この映画を観て、勝新の映画に対する思いがどれほど深いのかを知りました。

 


【ストーリー】

ある夏、ふたりの男が刑務所から出所した。ひとりは着流しの寡黙な男・穴吹錠吉(高倉健)、もうひとりはカンカン帽のいかにもインチキくさい男・駒形玄造(勝新)。

出所後のふたりの目的ははっきりしていた。錠吉は兄貴分を殺した男を探し出し、仇を討つこと。玄造は海に沈んだ軍用金を引き上げること。それぞれの目的を果たす旅が始まる。旅の途中、錠吉が兄貴分の女房を訪ねた女郎屋で足抜けを頼まれた女郎のサキエ(梶芽衣子)が加わる。

やがて性格の対照的なふたりの男の間に対立しながらも奇妙な友情芽生え、錠吉が目的を果たした後、三人で海底の大金を探すことになるが、、、、。

 

アラン・ドロン主演のフランス映画「冒険者たち」のオマージュ作品といわれているように、ストーリーもエンディングもヨーロッパ的ですが、美しい日本の風情が映像全体にあふれ、着流し姿の健さんが何ともいえず絵になりますたい!

勝新もうまいし、梶芽衣子のきりっとした目ぢからも同じ女性から見ても魅力的。

ラストは衝撃ですが、潮の香りと潮騒が耳の奥でいつまでも残るような映画です。

 

まだまだ寒さ厳しい折、風邪に気をつけて映画をお楽しみください。

See you next!

※情報は2015.1.22時点のものです

銀幕ヨーコ

趣味は映画、美術、音楽鑑賞、旅行、読書、さらには空手。

映画は邦画、洋画、ジャンルを問わずなんでんかんでん観ていた時代を経て(オカルト系は苦手)、やっぱりヨーロッパ映画が一番好き。でも韓国映画もいい、中国、台湾、いやインド、イラン映画も捨てがたいな。そうやって私の好きな作品を選別していくと、実は世界の名監督たちが日本の小津安二郎監督作品に強く影響されているという共通点があったんです。これから小津作品に影響力受けた各国の名画を中心においおいご紹介したいと思います。

よろしく!

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