【西出裕加子】人生のテーマを探す 定年がゴールにならぬ今 心から楽しめることを

年初に、大学を卒業し社会人になった当時の上司と年賀のあいさつを交わした。早いもので二十余年前のことである。

 

右も左も分からない新しい体験、会社という組織における人間関係、ビジネスの厳しい「てにをは」など、全てが新しい発見で、必ずしも楽しいばかりでないことに、日々、不安と不満を抱えていた私は、その恩師を相手に、心の内をぶちまけたものである。

 

そして私は今、当時の恩師の年齢となり、管理職として部下を持つ立場にある。女性の管理職育成の必要性が声高に叫ばれるようになって久しいが、いざ、自分が管理職になってみると、その後の人生設計や目標設定が非常に難しいと日々痛感し、今は定年して悠々自適に暮らしているその恩師に、あえて単刀直入に聞いてみた。

この先、どう進んでいこうか…

この先、どう進んでいこうか…

今の見地をもって20年前の自分に助言するとしたら何なのか。彼からすぐに返信があった。これから20年、30年と続けられるテーマを定めてはどうか。アート関連、社会的課題、国際領域関連など、いろいろとあるのではないか。それを達成する手段、つまり、作る、発する、つなぐ、などは既に身につけていると思うので、是非この辺で、人生のテーマの設定に力を注いではいかがか。その方が、魅力的なオバハンになれるんちゃうんか。

 

非常に考えさせられる関西人の恩師の助言である。日本の女性の平均寿命は86歳。定年した後に20年以上を生きることになる。定年がゴールにならないわけである。いくつになっても、意義を持って心から楽しめるテーマは、仕事とは限らない。今年はそういうテーマの設定に力を注ごうと考える。

from西日本新聞「わたし活性化計画」面

※情報は2015.1.24時点のものです

西出 裕加子

大学卒業後、広告代理店を経てロンドン大学修士留学。英系広告代理店に勤める傍ら、オペラの勉強をする。約10年にわたる英国生活を経て福岡県・糸島へ。現在はヒルトン福岡シーホークマーケティングマネージャー。2児の母。

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