【高山博子】「1年の半分」の節目 心身清めてすがすがしい気持ちに

日本人は古くから日々の生活の中で、そして長い人生において節目を大切にしてきましたが、節目を大切にするのは日本人だけではないと、先日、福岡のイスラム教モスクの方が主催するイフタール・パーティーに伺って感じました。

 

イフタールとは、イスラム教徒が1カ月のラマダン(断食月、今年は6月18日~7月17日)の間、日中の断食が終わる日没後に取る食事のことで、無事に一日の断食が済み、神に感謝して命の糧である食事を多くの人と一緒に頂きます。ラマダンは善行を心掛け我欲をなくす期間であり、目標再設定や軌道修正の期間でもあるとのこと。イスラム教徒にとっては一年の中でも大事な節目にあたります。なぜラマダンが大事なのか、興味を持って話を聞いてみなければ分かりませんし、お互いの国の文化や宗教を理解しようとすると、新たな発見や交流が生まれます。

ラマダンには「リセット」の意味もあるように個人的に感じましたが、日本人も「祓い清め」によって枯れた気をよみがえらせることでリセットしてきました。6月30日と12月31日の年2回、全国の神社では大祓式という神事が執り行われます。平安時代から続く大祓式は、普段の生活で知らず知らずのうちに犯した過ちや罪、不意の病気やけがなどのケガレを人形に託して心身を祓い清め、元の元気な状態に立ち返るための神事です。

太宰府天満宮の大祓式

太宰府天満宮の大祓式

一年の半分という一つの節目に斎行される(行われる)大祓式にはどなたでも参加することができます。ぜひお近くの神社で大祓式に参列し、心身ともにすがすがしい気持ちで下半期を迎えられてはいかがでしょうか。

※情報は2015.6.27時点のものです

高山 博子

太宰府天満宮神職。早稲田大卒業後、11年間の外資系企業での勤務を経て神職となる。御本殿での祈願や祭典奉仕をはじめ、神社のさまざまな仕事に携わる。世界33カ国を旅しフルマラソン5回完走のアクティブな一面もある。

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