【Miyuki Matsuda】おせちに思う 女性管理職が増えたら 「食」の信用守れるのでは

目にも舌にもおいしい和食でお正月を迎え、日本人に生まれた幸せをかみしめる。そう、世界に認められた無形文化遺産を味わっているんですもの。とはいうものの、昨年の食品表示偽装の広がりを受け、みなさん「おせち料理の食材が、お品書きどおりかどうか気になった」のではないかしら。

現場の人たちはおかしいと気づいていても、空気を読んでいるうちに、「おかしい」と言えなくなってしまう組織。やがて、組織全体のリスクに対する感度も鈍っていく。

私が尊敬する福岡の食品製造販売会社の社長は、品質管理責任者の女性管理職をとても信頼している。お客様の立場に立って、経営者の耳に痛いこともズバッと言ってくれるからだ。会社の信用を守る上で、彼女の存在は大きい。

「女性は率直にものを言ってくれる」という評価をよく聞く。空気を読みすぎないで指摘する力は、重要な能力だ。イギリスの大学の調査で、女性役員が1人以上いる企業は、そうでない企業に比べて破たん確率を2割減らせるという結果があるそうだ。女性が経営に参加することで、変化に対する柔軟性が高まるからだろう。女性役員が1人もいない会社は、海外投資家から見ると危ないサインともいえる。

安倍晋三首相が「上場企業に女性役員1人を」と言うのは、的を射ている。かなり前に、大手食品メーカーが、消費者を代表する立場の社外取締役を任命して注目を浴びたが、一般には普及しなかった。世界に誇る和食の信用を守るためにも、今年は、女性役員が急増しますように。

※情報は2014.1.4時点のものです

松田美幸

麻生グループの経営戦略策定・推進をはじめ、行政や病院、大学の経営改革に携わる。現在は福岡地域戦略推進協議会フェローとして、福岡都市圏の国際競争力向上をめざす。女性の大活躍推進福岡県会議の企画委員会運営にもかかわる。

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