【高山博子】日本の伝統文化 一人一人が理解し 自信持って語りたい

最近テレビで、外国の方から見た日本についての番組をよく目にします。日本人が新たな視点で日本を見つめ直そうとしていることや、外国の方から日本について褒められるのは確かにうれしいことですが、外からの目を通してでなければ自分たちの良さに気付けない、自国のことを語れない日本人の自信のなさも少し感じます。

 

私自身、10代や20代の頃は海外への憧れが強く、日本の文化について知ろうとする気持ちが足りませんでした。世界を旅する中で、もっと日本のことを語ることができたら…と、もどかしく感じることも多々ありましたが、神道を勉強して初めて、日本の伝統文化や精神性の素晴らしさに気づけたと思います。

 

古来、日本人にとって神道は宗教というより生き方や生活の中にあり、人生の節目において神様との関わりは大切にされてきました。あらゆるところに神聖さを感じ八百万の神として敬い、6世紀に仏教が伝来したときも排除するのではなく受け入れ、自然や神様、外来の宗教も含めて「共に生きること」を大切にしてきた日本人の生き方。それが、伝統文化や精神性につながっていると感じます。

 

東京オリンピック・パラリンピックまで5年。神社にも海外からの方が大幅に増える中、この5年でさらに多くの外国の方が日本を訪れることと思います。日本人一人一人が自国のことを自信を持って伝えられるよう、神職としてその一端を担えたら。そのためにしっかりと勉強をしていきます。

 

※情報は2015.8.23時点のものです

高山 博子

太宰府天満宮神職。早稲田大卒業後、11年間の外資系企業での勤務を経て神職となる。御本殿での祈願や祭典奉仕をはじめ、神社のさまざまな仕事に携わる。世界33カ国を旅しフルマラソン5回完走のアクティブな一面もある。

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