【西島亜木子】4回目の100キロウォーク 困難乗り切る自信に

100キロ歩いた。10月に開催された「行橋~別府100キロウォーク」というイベントに出場したのだ。記録は18時間21分07秒。今回は4回目の参加で、初回が25時間だったことを考えるとずいぶん進歩したなと思う。大会は17回目の開催で、募集は4500人。まさかと思うだろうが、人気のため毎回抽選となる。中には80歳以上の方もいて、その意欲には頭が下がる。

 

今回はスタート直後に足の裏に数え切れないくらいのマメができ、途中で3回つぶれた。80キロを過ぎると、一歩踏み出すごとに足の裏に激痛が走り、膝が曲がらなくなって、文字通り足が棒になる。この時点で体力の限界はとうに過ぎ、あとは気力で乗り切るしかないのだ。歩きながら「何でエントリーしたんだろう」と自問自答。リタイアした人たちが乗ったバスが横を通るときには、「あれに乗れば今すぐ別府に行って温泉につかり、ゆっくり眠れる」という誘惑にも駆られる。

 

夜中は眠気と戦いながらの峠越えで、最もつらい。今年は、眠気対策に職場の同僚が1980年代ソングをカラオケで歌い、録音してくれた。聴きながら歩くと効果は抜群で、きつさや痛さも和らいだ。長い別府湾沿いの道を、歯を食いしばりながら歩き、朝の6時半過ぎにようやくゴール。完歩証を手渡されたときには、涙が出た。

歩きながら二度と参加しないと心に誓ったはずだが、翌日には来年の対策を立てている自分がいる。限界だと思っていたことが限界でない、これからどんなにつらいことがあってもこの経験があれば何でも乗り切ることができる、と思うからこそ、また参加してしまうのだろう。

 

※情報は2015.11.14時点のものです

西島亜木子

九州国立博物館(福岡県太宰府市)企画課アソシエイトフェロー。銀行勤務を経て、米国に留学、陶芸を学ぶ。2013年より現職。展覧会での分かりやすい解説パネルや体験コーナー、イベントなど企画を担当。趣味は長距離ウオーク。

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