芸人“幸子” お笑いの世界へ挑戦☆vol.10

M1グランプリ3回戦、お疲れ様でした。

発表の結果を、緊張しながら見ました。『どんぴしゃ』という5文字は見つからず。

戦いは終わりましたね。私は応援する立場なので、何も戦っていませんが、結果を見る瞬間はとても緊張します。そして、敗退の結果を見るたび、めちゃくちゃ悔しい気持ちで胸が締め付けられます。

残念ながら、私は今年も主演女優賞を逃してしまいました。しかし、嬉しくて号泣するイメージトレーニングは今後も続けますよ。次回は今回よりもいい仕上がりになると思います。悔しさをひとつ積み重ねられたので♪

あなたが東京に進出した頃の私は、『漫才10分で、こんなにギャラ貰えていいね。ルミネの舞台って、10分の出番を3回やろ?楽勝やん!』
そんな風に思っていました。私があの大会に出るまでは。

私がR1グランプリに挑戦したのは、今から4年前でしたね。毎年毎年1回戦で落ちて帰ってくるあなたに、

『芸歴何年なん?なんで1回戦位受からんと?素人でも1回戦位受かるやん。私も受けてみようかな』

『素人のジェシちゃんが受かるわけないやん!お笑いなめとろ?』

絶対に無理だろう、そう思ってるあなたからの言葉に、

やってやろうじゃないか!

絶対1回戦突破してやるっ!

当時の私に、そんな力がどこから湧いてきたのかは、今でもわかりません。産後、育児でヘロヘロだった私の、無謀な挑戦が始まった瞬間です。

そして翌日、突然、神が舞い降りたのです。

スラスラとネタを書くワタシ。

あれ?これ、1回戦いけるんじゃないのか?

芸名は何にしようかなーー

衣装はどうしようかなーー

あなたがアルバイトに行っている日に、1人で稽古。トイレの中でブツブツと台詞の練習。こっそりと、ネットで衣装の割烹着を注文。着々と準備を進めました。この時点では、とてもワクワクしていました!

私の芸名は、幸子。売れない芸人の妻、という設定で、貧乏で不幸な毎日なのに、名前は、幸せな子…という幸子。自撮りした写真を同封して、いざ!お笑いの世界へ挑戦。

友達とランチに行く、と嘘をついて、私は1人…ブツブツとネタの台詞を唱えながら、電車で渋谷に向かった。

バレエやダンスの舞台では、あまり緊張したことがない私。ハニーズ時代は、ドームのど真ん中で踊ることが楽しくて楽しくて!

(今回はお笑いという舞台が違うだけよ!なんとかなるわ!)

渋谷にある小さなライブハウスで行われたR1グランプリ1回戦。テレビで見たことがある芸人さんがいたり、よしもとの後輩芸人さんがいたり、到着した私は、その場の雰囲気を前に、完全にびびり上がっていた。なぜここに来てしまったのか?という謎に包まれ、急に極度の緊張に襲われる。

甘かった…

出番が近づくにつれ、ガタガタ体が震えるほどの緊張…

出番の前にオェってなる芸人さんの気持ちはこれか…

台詞は飛ばさないで言えるだろうか…

素人のこんなネタでうけるのだろうか…

(緊張が伝わると、笑いなんか起きない…帰りたい!!!なんで私、ここに来てしまったの!!!)

しかし、もう後には戻れない。

(私はやるしかない!戦うんだ、ヨシカ!家族がいつも面白いと言ってくれていた!私はできる子よ!)

私は必死で2分間のネタを披露した。素人の無謀な挑戦。大きな声で、表情も普段の1人稽古通りに、心を込めて。伝われーー伝われーー。頭はフル回転、次の台詞が何かを追う作業の繰り返し。

(堂々と!落ち着いて!恥ずかしさなんてカケラも出してはいけないのよ!やりきるんだ!走りきるんだーー2分間!)

走れー!!

走れー!!

最初に笑いが起きた瞬間、言葉では表現できないほどの感覚でした。あえて言うならば、美味しいお肉が、口の中でとろけていくような満足感。

きゃー美味しいーー最高!幸せ♡

そんな感じです。(笑)あなたみたいに上手に例えられませんが、最高な気分だったということです。

緊張しながらネタを披露した2分間。たったの2分間でしたが、どっと疲れました。

ステージからおりて私が1番に感じたこと、それは、あなたの普段の仕事の大変さ。こんなにも、人を笑わせることが大変なことだとは知りませんでした。

『なんで1回戦位受からんと?』

家に帰ったら、そう言ったことを謝ろう。あなたが、こんな大変な思いでいつも舞台に立っていることに、正直、度肝抜かれました。

お客様はシビアです。面白ければ笑う。そうでなければ笑わない。私はスベってはいませんでしたが、スベって舞台に立ち続けるなんて、私の精神力では絶対にできません。(あなたがいつもスベっている、というわけではないですよ笑)

あなたは、とんでもない世界で戦っていたんだなと。1回戦を終えた私の頭の中には、あなたへの『尊敬』という2文字しか頭に浮かびませんでした。

いやぁ〜でもね、うけた時のなんとも言えない感覚は一生忘れられないわ!だからあなたは芸人をやめられないんでしょうね。

2011年は、あなたより私の方が芸人として上だったということ、一生忘れませんよ。(笑)

【R1グランプリ2011】幸子のエントリーNo.は『244』

2、2人で
4、シワシワになるくらいの笑顔で笑って
4、幸せ

掴んでいきましょうね!

あなたと私の1人息子…こんなポーズやおちゃらける姿も仕方ないですね。私たちの子どもなのだから。いつも元気をくれる、息子の笑顔に感謝して、今週もお互い頑張りましょう!

ところで、先月で44歳になったあなたの体調が、最近気になっています。夜中にお酒を飲んで、ご陽気に歌っているのが聞こえてきたりしますが、飲み過ぎてはいませんか?

そろそろお互いに、健康を気にしていかなければなりませんね。朝ごはん、お昼ごはんをきちんと食べていますか?

いつも私は、あなたと息子が寝ている間に家を出ているので気になります。

まだまだ、元気でしっかりアルバイトをしていただかないといけないので。

妻よしかより

 

※情報は2015.11.17時点のものです

森本好香

1976年生まれ 福岡市出身。福岡在住。ハニーズ出身、クラシックバレエ講師を経て、日本ベビーダンス協会 認定インストラクター。芸人の妻として…難聴の息子の母として奮闘中!片づけが苦手で、忘れん坊なおとぼけママ。

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