【Miyuki Matsuda】専業主婦は「人材」の宝庫 起業やNPO活動へ 潜在能力生かして

在福岡アメリカ総領事館の二代前の首席領事は女性だった。その夫君が、「料理はされますか」と質問されたとき、「私はステイホーム・ダッド(在宅している父親)」であって、ハウスハズバンド(主夫)ではない」と答えたのは新鮮だった。「今は妻のキャリアを尊重し、自分は仕事をしていないが、将来のキャリアに備えて準備中だ」とも。

若いころ、石川県七尾市に住んだことがある。「能登のとと楽」という言葉があるように、女性がよく働く。私は夫の仕事の都合で昼間も家にいたが、いわゆる専業主婦は珍しい存在で肩身が狭かった。日中話すのはリヤカーで来る魚売りの人だけという日もあった。

午前中は新聞を五紙読み、午後は図書館や社会教育センターに通った。そのうち、地域の活動に関わり始め、いつの間にか、社会教育や街おこしリーダーを任された。地域の方々はよそから来た元気な「街おこし女子」を歓迎してくれた。あのころの経験はその後の私のキャリア形成にとても生きている。

子育てやパートナーの仕事の都合で、ステイホーム・マム(在宅している母親)を選択している日本の女性たちは、隠れた「人財」の宝庫だ。起業やNPO活動を通してその能力や感性を生かすチャンスを狙っているママもたくさんいる。家にいるからといって「専業主婦」という言葉はあてはまらない。

福岡市は、起業がしやすい都市を目指して、積極的な施策を打ち出しているし、NPOとの共働でも先進的な都市だ。福岡のステイホーム・マムたちがこの環境を生かして活躍すれば、福岡はますます魅力的になる。

from西日本新聞「わたし活性化計画」面

※情報は2014.2.1時点のものです

松田美幸

麻生グループの経営戦略策定・推進をはじめ、行政や病院、大学の経営改革に携わる。現在は福岡地域戦略推進協議会フェローとして、福岡都市圏の国際競争力向上をめざす。女性の大活躍推進福岡県会議の企画委員会運営にもかかわる。

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