最先端の顔と100年前の空気が混在する都市・上海

暫く中国大陸におりました。

今回改めて気づいたこと。着ている服が日本人より高価。飲食店は日本より高い。大気汚染はそこまで酷くない。

北京でも上海でも青空を拝みながら、美容や食事に敏感な女子でも問題なく移住出来るなと感じました。

とはいえ。

北九州というスラム街出身の性でしょうか、私はお洒落なところより事件の起こりそうなところが好きです。上海に到着し、豪華な上海のパークハイアットで数千円のお茶をした後は、農民工の街へと向かいます。大冒険!

上海のパークハイアットでクールを気取る私。かっこつけて数千円のお茶をするも、すぐに飽きて農民工の夜の街へと向かう。

上海のパークハイアットでクールを気取る私。かっこつけて数千円のお茶をするも、すぐに飽きて農民工の夜の街へと向かう。

中国の農民工というのは、地方の農村から大都市へ出稼ぎに来た人々の総称です。大都市では欠かせない人材で、所謂上海人が嫌がるような仕事を率先して行います。ですが中国の戸籍制度では、一度農村戸籍を離れ都市へ移住すると、そこで公共のサービスが受けられ場合があります。となると都市戸籍の住民との格差が非常に広がり、農民工の二世代では教育を受けられない等の問題も出てきます。同じ国民なのに、不法移民のような扱いです。

そんな農民工のご馳走といえば、羊鍋。大世界という地下鉄の駅を出ると、羊鍋ストリートがあります。店先には小鍋が山積みされ、その中に店員が石炭を入れていきます。ディーゼル車のクラクションと煙、石炭の白い煙、むき出しの羊の生肉、安い香水の香り、眩いネオン。五感全てが刺激されます。

大世界の街。古き良き怪しき上海が残っている。

大世界の街。古き良き怪しき上海が残っている。

 

羊鍋屋の店先。この小鍋に石炭を入れる。

羊鍋屋の店先。この小鍋に石炭を入れる。

 

ホウレン草も瑞々しい。中央の黄色いものは、湯葉。追加注文してしまうほどの絶品。

ホウレン草も瑞々しい。中央の黄色いものは、湯葉。追加注文してしまうほどの絶品。

農民工の羊鍋は、マイノリティの知恵が生み出したご馳走です。高級食材を使わずして、自分たちが農村で学んだ知恵や風習を用い、上海という大都市で生み出した料理。ですから最高に美味しいのです。

熱々の羊鍋を堪能したあと、女主人との記念写真。化粧が完全に落ちている。しかしとても幸せそうな私。

熱々の羊鍋を堪能したあと、女主人との記念写真。化粧が完全に落ちている。しかしとても幸せそうな私。

都市にはそれぞれの歴史があります。歴史は変遷するときにその名残を残していて、例えば上海にも最先端の顔もありますが、100年前の空気を今も引きずっているところもあります。上海ほど長い歴史を持つ都市となると、訪れる場所によってタイムスリップするような気分になります。

果たして今夜はどの時代を堪能しようか。そんなことを考えながら、上海で大冒険をするのでありました。

 

※情報は2016.2.21時点のものです

カミーユ綾香

北九州市出身。在日韓国人と中国残留孤児の多く住む多国籍な街で育つ。 警固インターナショナルの代表として、十数言語による語学スクールとインバウンド支援の多言語ウェブサイト制作会社を運営する一方、難病の重症筋無力症とパンセクシュアルというセクシュアリティの当事者として、様々なマイノリティの生きやすい社会を目指して精力的に活動中。http://www.kego-international.com/

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