【方言ぽっこり】「どさ?」「ゆさ。」

 

「しゃーしーけんだまっちょれ!」

 

昔はよくこう言って、口喧嘩をしたものです。

でもこれも、意味の分からない地方の人が聞くと、「え、なんて?」と聞き返されてしまうのでしょう。

 

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今日は、他地方の方言をいくつか紹介したいと思います。

 

長野県北部地方が出身の友人と、旅行に行った時のこと。

ホテルの部屋でくつろいでいると、おもむろに友人が言いました。

 

「おべちゃどうする?」

 

おべちゃ?

 

一瞬、聞き間違いかと思い、何も返せない私に、あ、と何か気づいたようで。

 

「あぁ、長野の方言で『お風呂』のコト。間違えた。」

 

思わず口に出てしまったと、すぐに修正が入りました。

けれど、私の方言好き根性に火がついてしまい、

 

「え、それは何。お風呂って水でべちゃべちゃするから『おべちゃ』なの?

擬音からの発祥なの?

長野の人はみんなそう言うの?」

 

と、思わず質問攻めにしてしまいました。

少し古い言い方らしいのですが、由来は結局分からずじまいだったのが残念です。

ただ、響きのインパクトがすごくて、妙に耳に残ってしまう。

 

いや、むしろ遣いたくなる!

おべちゃ。おべちゃって!

 

 

「ちょっとおべちゃ入ってくる。」

 

信州に行く機会があれば、遣ってみてはいかがでしょう?

 

 

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東京から青森へ赴任した友人の話。

もちろん青森の方言なんて分からない友人は、赴任直後、

お蕎麦屋さんで盛りそばを頼むのに3分も掛かってしまったそうです。

外国じゃあるまいしそんなことあるわけない、と思ったのですが、そんな友人が話してくれたのが、とある青森の方言の話。

 

ある日、テレビを見ていると、こんなやりとりが聞こえてきたそうで。

 

「どさ?」

 

「ゆさ。」

 

なんとそれで会話が成り立っていた!と。

 

ちなみにこれはテレビCMのセリフなんですが、いったい何のCMだと思いますか?

正解は、訳すとすぐに分かります。

 

「どさ?」⇒どこに行くんですか?

 

「ゆさ(湯さ)。」⇒温泉です。

 

つまり、温泉のCMだったんです。

どさゆさ、と出演者がしゃべり、チャラーンと音楽が流れ、温泉ロゴが出る。

何とシンプルで、地元愛に満ちた構成!

 

諸説ある中で、

東北弁は、寒さのために口を大きく開かなくて済むように話されてきた、という説が有名ですが。

 

まさか、いかに口を開かずに済ませるか、という心意気が、ここまで文章を略させたのか?

と考えせられてしまいました。

 

 

【隔週月曜日更新】

次は、3月31日やき。年度末締めくくるばい!

※情報は2014.3.17時点のものです

久保田美栄

1982年生まれ。福岡県うきは市出身。高校卒業後、上京。
在京13年を経て、筑後弁と標準語を使い分ける『方言バイリンガル』に。
現在は、東京にて映像制作の仕事に就く。

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