魂が洗われる名作!映画「イル ポスティーノ」(1994年)の見どころ

暑中お見舞い申し上げます。

毎日毎日暑いですね。先月訪れたカンボジアの方が過ごしやすかったのが不思議。

今回は『銀幕ヨーコ』のコラムで初めてイタリア映画を紹介します。長年の銀幕ファンはご存知でしょうが、イタリア映画には今も昔も優れた作品が沢山あるんですよ。今回のお薦め映画もかなり完成度の高い名作だと思っています。チリの実在の詩人パブロ・ネルーダ(1979年にノーベル文学賞受賞)が祖国を追放されイタリア ナポリ湾のカプリ島で一時期暮らしたという史実をベースにしたフィクションです。内気で素朴な青年と著名な詩人の心の交流、ナポリの美しい海、心にしみる音楽、日常の喧騒を忘れさせてくれる清々しい、そして切ない作品です。

【ストーリー】

ナポリ湾に浮かぶ小さな島で漁師をしている父親と暮らすマリオは、父親の願いである漁師になることを拒んでいた。

ある日、郵便局の配達人募集の張り紙を見つけた。それは祖国チリを追放された著名な詩人パブロ・ネルーダに送られてくる郵便物だけを届けるという仕事だった。配達人となったマリオはパブロとの会話の中で、次第に詩の魅力に惹かれていくと同時に、平凡で純朴な青年と著名な詩人の間には友情と信頼という固い絆が生まれていった。ある日、食堂で働くベアトリーチェに一目ぼれしたマリオ。パブロから教えてもらった隠喩を交え、自分の想いを詩に託して彼女に送った。めでたく二人はパブロをはじめ町の皆から祝福されて結婚した。そしてパブロも祖国からの追放を解かれ帰国する日がやってきた。

マイケル・ラドフォード監督の強い要望に応えて、マリオ役のマッシモ・トロイージは重い心臓病を抱えながら自らの命を削っての熱演でした。そして撮影終了直後、この世を去ったのです。封切り当時その事実を知って、劇中のマッシモの最期がより切ないものとして心に残った記憶があります。詩人パブロを演じたフランスの名優フィリップ・ノワレと純朴で平凡な青年マリオ役のマッシモ・トロイージは最高のキャスティングです。

英国アカデミー賞外国語映画賞受賞作品です。私好みの地味さ、ですが、いつまでの記憶に残る映画です。是非、ご覧ください。

 

では、次回をお楽しみに!

※情報は2016.7.27時点のものです

銀幕ヨーコ

趣味は映画、美術、音楽鑑賞、旅行、読書、さらには空手。

映画は邦画、洋画、ジャンルを問わずなんでんかんでん観ていた時代を経て(オカルト系は苦手)、やっぱりヨーロッパ映画が一番好き。でも韓国映画もいい、中国、台湾、いやインド、イラン映画も捨てがたいな。そうやって私の好きな作品を選別していくと、実は世界の名監督たちが日本の小津安二郎監督作品に強く影響されているという共通点があったんです。これから小津作品に影響力受けた各国の名画を中心においおいご紹介したいと思います。

よろしく!

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