【灰塚鮎子】結論は「白か黒か」でなく 妥協のグレーでもなく 認め合う「ゼブラ柄」を

「相手の立場に立つと、考えは違って見える」。

企業向けカウンセリングサービスを行う際、そう感じることがあります。

 

「自分の意見は正しい」と誰しも思うもの。

しかし世の中には「善は急げ」「せいては事を仕損じる」など正しくも矛盾する考えが存在します。

そんな正論と正論のぶつかりあいや、一つの正論に人を従わせることで摩擦が生じ、コミュニケーション不全が起きています。

部下や家族を管理し自分に従わせた方が勝ちだと思う方もいるでしょう。

上司が白、部下が黒という意見の場合、上司が有無を言わさず白にならうよう指導すれば、当然部下は従います。

一見意見が通った上司の勝ちです。しかし部下が納得せず、反発心を抱くなら部下の信頼を失った上司は、コミュニケーションにおいて負けているともいえるのです。

 

カウンセリングの現場で思うことは、「相手を認め、共存すること」の大切さです。

人は相手から承認されたと思えると、他人を認める余裕が生まれ、意見の相違を越え、歩み寄ることができるものです。

たとえ合意できなくとも、双方納得する答えを模索する中で、信頼関係を築くことは可能なのです。

白だ黒だと勝ち負けを競ったり、白黒混じり合うグレーのように、不満を持ちながら妥協してもしこりが残ります。つまり白黒が共存するゼブラ柄の選択肢が求められているのです。

 

それは意見を通そうと正しさで争うより、お互いが納得できる第3の新たな答えを見つけるということです。

異なる価値観を認め合い、相違点を高い視点から見つめた先に革新的な発想が生まれます。

社会は多様性によって活性化するのです。

from西日本新聞「わたし活性化計画」面

※情報は2014.4.5時点のものです

灰塚 鮎子

経営者。新潮社、雑誌編集を経て、株式会社Elephant設立。企業向けカウンセリングサービス「HARDIAL」を展開し、組織コンサルティングを提供している。ウェブサイトFan Fun FUKUOKAにて詩「something special」を連載中。

この記事もおすすめ