【Book紹介】「捨てる女」 赤裸々さと後悔と

乳がんの治療中、最大の敵であるストレスを減らすために始めた整理整頓が高じ、捨てる「鬼」と化すまで。

著者・内澤旬子は「世界屠畜(とちく)紀行」や「東方見便録」で知られるイラストルポライター。それだけに捨てっぷりも体当たり。トイレットペーパーや生理用ナプキンの使い捨てもやめる。でも食品だけは捨てられず、何年も前のジャムも食べる。

人々の財産を一瞬にして奪う災害後、「捨て」に拍車がかかるのかと思いきや、変わらない。買い占めに怒り、堅牢(けんろう)な老朽物件を探す。積年の思いの果てに離婚もする。前作「身体のいいなり」からつながる赤裸々さ。

捨てたものへの未練や後悔だってある。でもそれが、銭湯の女湯に浸る恥ずかしさと温かさのように気持ちいい。(本の雑誌社・1728円)

MARUZEN博多店 徳永圭子さん

 from西日本新聞「わたし活性化計画」面

※情報は2014.4.5時点のものです

MARUZEN博多店

住所福岡市博多区博多駅中央街1−1
TEL092-413-5401
URLhttp://www.junkudo.co.jp/mj/store/store_detail.php?store_id=22

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