最強のツール!方言を使い倒せ!(後編)変人的思考法vol.2

ナマステ!カレー大好きススです。前回は方言って実はリズムなんだよー♪というところをお話しました。

方言にはリズム感が大事。ジャズのコンサートで突然ヘビメタが乱入したら最悪…。ジャズにはジャズを。秋田弁には秋田弁を。場にいる空気にチューニングして、相手と同じリズムの言語を使うだけで、場の空気が一変します。って内容でしたね♪では!このことを念頭に置きながら今回は、方言を使うべき残り2つの理由と、歴史上における方言の名手について、より詳しくみていくことにしましょう♪まずは、方言を使うべき理由から。

(1)場の空気を操れる

→前回述べた通り(前回はコチラ

(2)相手の「懐」に入れる=モテる?!

自分が相手と同じリズム(方言)の話し方をすれば、相手の懐に入る事ができちゃう。しかし逆に、あえてリズムをはずして別の話し方(方言)をすることで、よそ者としての立場を明確にすることもできちゃう。方言の使い方一つで、相手との距離感を調整できるんです!

(3)若さ・未熟さをカバーできる

方言というのは大抵、人生の先輩方であるシニアが主な担い手。そこで、彼らと同じリズムの話し方をすることで、「若い」ことで受ける非難や、新参に対する精神的な障壁をある程度取っ払うことができちゃいます。あなたが急激な変革をおこすときほど、その土壌づくりに方言は強い味方になるんです♪

方言を使いこなせれば、地元民の熱い集いに飛び込む勇気も!

方言を使いこなせれば、地元民の熱い集いに飛び込む勇気も!

では、このへんで方言の名手として、田中角栄氏に焦点をあてたいと思います。しかーし!まった!ここで政治問題に持ち込むのなし!政治家を例には挙げたけれど、あくまで「方言」という意味での名手です。彼の功罪についてはここでは語りません。

田中氏は選挙に強かった。その選挙を支えた大きな武器が「新潟弁」です。地元での選挙演説の時には、必ず方言をふんだんに用いています。ただし!彼の方言遣いのすごさは方言をただ漫然と使っていたというところではありません。実は、場によって方言を巧みに使い分けていたというところにあります。

例えば、某代議士の就任祝いでは「政治なんて、一人ではできませんっ。私も頼まれればコメつきにでも来るという越後の人間ですけ。」(小林吉弥『田中角栄の超人材育成術』/講談社文庫/2001年)といった感じ。偉い人だもんなーと恐縮してしまいそうな立場の人が、こんな話し方をするとついつい心を開いてしまいそうになりませんか?これを地元の人が言われたらたまらんだろうなーというのは想像にかたくありません。

しかし大臣就任演説では「私は東大を出ていない。しかし、仮に東大を出ていれば卒業年次は(昭和)16年前期だ。今の次官は16年後期。私は大臣として初めて後輩の次官と相まみえることになった」あ、あれ?標準語…。いや、ここで注目すべきはそこではありません。卒業年次です。官僚社会は卒業年次をとても大切にする文化がありました。そこで、田中氏は自らのキャリアを卒業年次に「翻訳して」話したのです。これは一種の方言「官僚弁」といえるのではないでしょうか。「方言」は『ある一定の地域で使われる口頭言語(音声言語)』のこと。(wikipedia参照)つまり「一定の地域」を「業界」とみれば、業界ごとの話し方の特色も方言と見ることができるかも?!

実は、田中氏は若い時分から、非常に数字に強くアタマが切れる人物でした。数字に強くアタマが切れる…そんな人のイメージってどんなでしょうか?私なら、すごい人だと思うけど話しづらいなー。数字ばかりで冷たそうだなー。というイメージを持ってしまいそうです。(ごめんなさい♪)しかし田中氏は、方言(時には意図した業界語)でもって巧みに温かさや仲間意識をプラスして、人々の心をつかみました。田中氏の事務所には、陳情をする人々の列が絶えなかったといいます。社会的地位がありながら「自分の話を聞いてくれそうだな」と思わせる話術は方言なくしてはあり得なかったのではないでしょうか。そして彼の選挙や政治を支えたのは、そういった人々から得る「生の情報」です。誰と誰が水面下で争っているらしい、誰の母君が病気になって入院しているらしい、誰の奥方が誕生日らしい…。そういった生の情報をすくって、誰よりも早く見舞いをしたり、誰よりも早く葬式のお花を出したり、誰よりも早くねぎらいの言葉をかけたり…。まさに「なんでそんなこと知っているの?」というところから得る絶大な信頼があったといいます。

情報はビジネスにも、日々の生活にもとても大切!ただウェブ上やメディアに載っているだけが情報ではありません。人と人との会話により、生の声を聞く事でしか得られない情報が実はすっごく大きな意味を持っているんです。そして、そんな情報を得る鍵が「方言」なのでありまーす!

「ばあちゃんの家はどこね?」「あの山の向こうたい」

「ばあちゃんの家はどこね?」「あの山の向こうたい」

つまり、方言は玉石混合の情報があふれる現代において、生の情報を得るための最強のツール♪方言を使い倒しませんか?

ほらほらほらー!方言使ってみたくなったでしょー?え???方言を知らない?故郷がない?移動が多いからどこの方言に合わせたらいいかわからない?そう!そんな時の為に、方言界の万能言語である「もどき弁」を伝授しましょう♪

次回は「もどき弁」についてだよー。ナマステー♪

【薄田さんの「変人的思考法」は毎月「8」の付く日に更新します】

※情報は2014.4.8時点のものです

薄田泰代

  • 違いを認め合える社会を目指す「最変端ノ会」主宰。旅する企画屋・ライター・飲食店立て直し人。灰×枯れ木=花の「花咲かじいさん」を尊敬。今ある資源を活かし新しい価値を生み出す。得意技は五感をフルに活用した行動観察。合い言葉は「現地でチームを!」イベントや企画を一度きりで終わらせない「新陳代謝できるチームづくり」を一番大切にしている。

    薄田泰代サイトURL⇒ http://maro8.jp

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