【福岡の常識】福岡の玄関先につるされた猿面!その表情が表すものは?

福岡では各家の玄関の外側に、猿のユーモラスな素焼きのお面が掛けられていることがあります。

県外から来た人にとっては、なんとも可愛らしい表情に見えることが多いのですが、この猿面、実は睨んでいるのです。マンションなどでは、玄関内に飾っている家も多く、ドアを開けてこの猿面と目が合うと、少し怪しげでドキッとしてしまいます。

この猿面の正体は、サルタヒコノカミという神様。神様なので、猿と呼ぶのもおこがましいのですが、日本神話の時代、ニニギノミコトが天から降りてくる天孫降臨の際、案内役をした神様です。

神様の護衛をするぐらいですから、その目力は相当なもの。金色の目に睨まれれば、災難が「去る」他、猿が木から落ちないことから合格祈願にも用いられています。ちなみに、サルタヒコノカミは、全然猿には似ていませんが、その名前から猿面が信仰対象になったとか。

「それで、なんで福岡と関係があるの?」と疑問が湧くと思いますが、この猿面、福岡市早良区の猿田彦神社にて、庚申(かのえさる)の日(年6回~7回、2017年は、2月2日が最初)しか手に入らない、結構レアな縁起物なのです。

庚申の日、猿の像が並ぶ同神社内は、早朝にも関わらず、この猿面を求める参拝客で長蛇の列ができ、毎年買い足す参拝客もいるほど。その人気ぶりが伺えますね。

博多人形職人が手作りするため、個々の表情は微妙に違い、時代によっても変化するようで、関東大震災時などは、非常に険しい表情で厄をはらったといわれています。

現代でも、様々な事件・事故がありますが、猿面がまだ愛嬌あるユーモラスな表情でいられるのは、ある意味では、救いなのかもしれませんね。

※情報は2017.1.30時点のものです

ueryo

新聞記者・編集者を経て、現在は、全く別分野の専門職として独立。 福岡在住は、20年以上。かつては、「天神は庭」と豪語した時代もあったが、現在は、西中洲にひっそりと生息し、たまにネット寄稿する、ハーレー大好き、いい年したライター。

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