九州紀行小説 “Q子の休日” vol.7/関門エリア・門司港編「アートとガレットが待つ港町」

敏腕紀行ライターの彼氏・ミツグくんとの小旅行。本州最西端の街・下関では、庶民派グルメと築100年のレトロ建築を堪能し、さらには明治・大正・昭和の三時代を疾風のように駆け抜けた夭折の天才詩人の心に触れることができた。

切符売り場で片道400円の乗船券を購入。

対岸の門司港はもう目の前だ。

せっかくなので船室ではなく甲板の椅子に座る。

風が冷たい。だけど気持ちいい・・・。

わずか5分で海峡を渡り、九州の玄関口・門司港に到着。

もう目的地は決まっているのだろう。いつものように脇目も振らずに速足で歩いていくミツグくんの背中を追っていくと、入り口に青い案内板が立つ建物に行きついた。案内板には「ART」の文字が。

一歩中に踏み入れると・・・。

そこには開放的な空間が広がっていた。

ホールの真ん中に作品が2点。

向かって左が手嶋大輔さんという作家さんの作品。

その目はどこを見つめているのだろうか。ちょっと開いた口から発せられる言葉は何だろうか。思わず想像が広がる作品。木の質感が生々しく、そして美しく、思わず見入ってしまう。

向かって右は松浦孝さんという作家さんの作品。

静かな雰囲気をたたえている一方で圧倒的な存在感。目元、口元、そして膝を抱えて座る姿に“愛おしさ”と“神々しさ”を感じる。これは人なのか天使なのか・・・。自問自答しながらいつまでも見ていたい感じがする。

窓際のスペースはいくつものブースに区切られていて、いろいろな芸術分野の作家さんがアトリエとして利用しているみたい。今度来るときは、ぜひ作家さんが作品を向き合っているところを見てみたいものだ。

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