日本神話×沖ノ島展(5)-「古代の神宝」不思議な刀子の話

九州国立博物館で開催中の特別展「宗像・沖ノ島と大和朝廷」(3月5日まで)に登場する日本神話を紹介するシリーズ。第5回となる今回は、「古代の神宝」不思議な刀子(古代の小刀)のお話をご紹介します。

新羅の王子の子孫、清彦は、先祖から伝わる宝物の「出石(いずし)」と名付けられた刀子を、垂仁天皇(すいにんてんのう)に献上しましたが…。

清彦(きよひこ)が垂仁天皇(すいにんてんのう)の命で献上(けんじょう)した刀子(とうす)が蔵の中から無くなった。不思議に思われた垂仁天皇は、清彦に刀子の行方をお尋ねになられた。

清彦は「咋日の夕方、刀子がひとりでに私の家にやって来ましたが、今朝にはいなくなっていました」とお答えした。

この後、刀子はひとりでに淡路島(あわじしま)に行き、島の人々に神として祀(まつ)られた。

『日本書紀』巻第六より


この神話の刀子は、ひとりでにいろんな場所に移動してしまいます。天皇の蔵にあったはずなのに、清彦の家に帰ってしまったり、淡路島に行ったり。

もしかしてイラストのように、ぴょんぴょん跳ねて遠く淡路島まで行ったのでしょうか…。とても不思議なエピソードです。

こんな不思議な刀子だったから、淡路島の人たちは刀子を神様だと考えたのでしょうね。

刀子は古代の小刀ですが、万能ナイフのようにいろんな用途で使われていました。

作品No.70 金銅装刀子 福岡・花見古墳 古墳時代・6世紀 九州大学大学院人文科学研究院考古学研究室

この刀子の刀身は鉄製、柄は木製です。鞘は通常、革で作られますが、こちらは金銅製*。

革の鞘の形だけではなく、革を丸めて縫い合わせた縫い目まで表現されています。

*金銅:銅に鍍金(ときん・メッキのこと)や金箔を施したもの。

鍍金された鞘は、作られた当時は金色にきらきら輝いていたことでしょう。

神話の中の不思議な刀子を想像させるような発掘品です。

特別展「宗像・ 沖ノ島と大和朝廷」

■開催日

2017年1月1日(日・祝)〜3月5日(日)

※休館日:毎週月曜日

■料金

一般/1500円、高大生/1000円、小中生/600円

■お問い合わせ

九州国立博物館

ハローダイヤル 050-5542-8600(8:00〜10:00/年中無休)

http://www.kyuhaku.jp

 

※情報は2017.2.23時点のものです

九州国立博物館

住所福岡県太宰府市石坂4-7-2
TEL050-5542-8600(NTTハローダイヤル)
URLhttp://www.kyuhaku.jp/

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