日本神話×沖ノ島展(7)-埴輪に変わった赤馬の話

九州国立博物館で開催中の特別展「宗像・沖ノ島と大和朝廷」も 、いよいよ会期も残すところ1週間になりました!(3月5日まで!)

同展に登場する「日本神話」について、博物館スタッフが展示品とともに紹介するシリーズ。前回は「埴輪の誕生」を紹介しましたが、今回は「埴輪の馬 」について紹介します。

田辺史伯孫(たなべのふひとはくそん)は、ある夜、「いちびこの丘の誉田陵*(ほむだのみささぎ)」の下で赤馬に乗っている人に出会います。

その赤馬 はのようになめらかに曲がり、白鳥のように駆け抜ける優駿(ゆうしゅん)でした。

すっかりその馬が欲しくなった伯孫は自分の芦毛馬(あしげうま)と交換してくれるように馬の乗り手に頼みますが…。

*誉田陵:誉田山古墳。応神天皇陵とされている。

伯孫(はくそん)は、月夜の晩に古墳の下で、優れた赤馬に乗っている人に出会った。伯孫は、この赤馬が欲しくなり、自分の芦毛馬(あしげうま)と文換してもらった。

家に帰った伯孫は、赤馬を厩(うまや)に入れて、眠りについた。

翌朝、伯孫が厩を見ると、赤馬は埴輪の馬に変わっていた。不思議に思った伯孫が古墳の下に戻ると、芦毛馬が埴輪の間に立っていた。

伯孫は埴輪の馬と芦毛馬を取り替えて帰っていった。

『日本書紀』巻第一四より


これも不思議なお話です。夜が明けたら埴輪に変わってしまった赤馬…。
伯孫が出会ったのはもしかして古墳に葬られた大王その人だったのでしょうか…
想像がふくらみますね。

さて、古墳時代のと~っても貴重な超高級品!でした。
現代に置き換えればフェラーリやポルシェの高級車のような存在です。 

ですので、馬は大変大事にされ、金銅製の輝く飾りがたくさん付けられていました。

作品No.76 馬形埴輪 伝茨城・真鍋古墳群 
古墳時代・6世紀 九州国立博物館

作品No.76 馬形埴輪 伝茨城・真鍋古墳群 
古墳時代・6世紀 九州国立博物館

この埴輪の馬も口元には(くつわ)、胸の馬(ばたく)*、壺鐙(つぼあぶみ)と呼ばれる丸い形の鐙、尻には雲珠(うず)*と鈴付きの杏葉(ぎょうよう)*など様々な飾りが表現されています。

*馬鐸:馬の飾りとして付ける鈴
*雲珠:馬の革帯を連結する金具
*杏葉:木の葉の形をした馬の飾金具

こちらは沖ノ島から発掘された杏葉。馬の胸元や尻の部分に付ける、金銅製の飾り金具です。
柊の葉をかたどった形、立体的な唐草文が美しいですね。当時の金の色を今も感じることができます。

作品No.122 金銅製棘葉形杏葉 福岡・沖ノ島7号祭祀遺跡 古墳時代・6世紀 宗像大社

作品No.122 金銅製棘葉形杏葉 福岡・沖ノ島7号祭祀遺跡  古墳時代・6世紀 宗像大社

もしこの埴輪の馬が動くことができたら、たくさんの飾りが金色にきらきら輝き、華やかな鈴の音がしてとても豪華な感じだったでしょうね!

ぜひ展示室で、そんな想像をしながら実物の埴輪馬をご覧下さい!

特別展「宗像・沖ノ島と大和朝廷」は3月5日(日)まで。お見逃しなく!

特別展「宗像・ 沖ノ島と大和朝廷」

■開催日

2017年1月1日(日・祝)〜3月5日(日)

※休館日:毎週月曜日

■料金

一般/1500円、高大生/1000円、小中生/600円

■お問い合わせ

九州国立博物館

ハローダイヤル 050-5542-8600(8:00〜10:00/年中無休)

http://www.kyuhaku.jp

※情報は2017.3.1時点のものです

九州国立博物館

住所福岡県太宰府市石坂4-7-2
TEL050-5542-8600(NTTハローダイヤル)
URLhttp://www.kyuhaku.jp/

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