【中村裕子】新社会人の皆さん 「守破離」の教え学び いつか花咲かせて

職業柄、いろんな学校で講義をするのだが、キャリアセンター(かつての就職課)の先生方と事前に話す中で、就職してすぐに辞めないように必ずアドバイスしてくださいと言われることが多い。

この時期、ゴールデンウィークという新社会人にとって恵みのような休暇が学生時代を思い出させ、現実の世界に戻りたくない衝動に駆られる。そして追い打ちをかけるように梅雨を迎え、天気のせいか気持ちまで完全になえてしまう。

雨に降られ気持ちは「おまちください」の心境に…

雨に降られ気持ちは「おまちください」の心境に…

約20年前、私が新社会人になったときもそうだった。事前にしっかり勉強してきたはずなのに現場に立つと頭が真っ白になる。先輩には注意されどうしてこんなに仕事ができないのだろうかと落ち込む。そんなとき、日本の武道や茶道などの師弟関係を表す「守破難」という言葉を先輩に教わった。

「守」は一人前になりたかったらまずは手本を見つけてまねること。「破」は身につけた技や形を洗練させて自己の個性を創造し挑戦すること。「離」はさらに前進させて自己流を確立すること。

それからというもの、私はマニュアル本だけでなく、先輩の動きを必死に観察し頭に入れてまねをするように徹した。

入社してすぐに華やかな場所で大活躍などできはしない。どんな職場でも下積みの期間がある。私もそうだったが、「仕事を楽しむ」という境地にたどり着くにはかなり時間がかかった。仕事を深く知っていくと、思わずガッツポーズをとりたくなるような成功を経験できるようになる。焦らなくてもいい。先人たちが語った「守破離」を信じてまずは自分の土壌をいいものにつくり上げ、素晴らしい花をいつか咲かせよう。

from西日本新聞「わたし活性化計画」面

※情報は2014.5.17時点のものです

中村裕子

アジア系航空会社を経て、各種専門学校・大学で就職セミナーや面接指導、英語の授業を担当。「コミュニティラジオ天神」で毎週火曜午後1時から、女性を応援する番組「MOVE for NEXT」のパーソナリティーを務める。

中村さんのインタビュー記事はこちら⇒https://fanfunfukuoka.com/people/2581/

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