【方言ぽっこり】オノマトペ?いいえ、方言です。

「このなんこつほんなこつうまかね!」

 

でも、鳥で一番好きなのは砂ズリかな!

え?!

砂肝って言うんですか東京では!?

でも砂肝って響きじゃあ、あのズリッとした砂ズリ感が伝わらないじゃないですか!

 

 

 

今や、PCや携帯・スマホを使った文字でのやりとりは、広く一般的なこと。

そういったツールが身近にあるおかげで、漢字は読めるけど書けなくなった、という話はよく聞きます。

 

では、方言ではどうでしょうか。

 

方言は口頭言語なので、文字で書き起こすと、肝心のイントネーションが伝わりません。

意味が分からないまではなくとも、ちょっとした違和感を感じてしまいます。

 

 

今回は、目で見る方言。

文字への変換が似合わない方言を、あえて漢字変換せずに楽しんでみましょう!

 

 

 

●リズミカルに!

 

「あそこん裏に、家が新しくたったったい。」

 

たったったい。」

 

脳内で再生してみると、語尾「たい」に向かっての語感がものすごくリズミカルなのに…。

文字で見ると、ただどもっているように見えますね。

ここで返答として、「へぇ~、たったとね。」と続こうものなら、パーカッションの擬音を繰り返しているようにも見えなくない!

方言はまさか、音楽にもなる??なんちゃって。

 

 

 

●擬音?

 

「こげん大きか梨はなかなかなか。」

 

そして、

 

「五日のほうが、よっかよかよか。」

 

 

なかなかなか。」

よっかよかよか。」

こうやって書いていて、それぞれ「なか」と「よか」を何回打ったか、思わず数えてしまいました。

ぱっと見、誤植のようですね。

あるいは、なにか昆虫の鳴き声の擬音だ、と言われても、違和感がないという衝撃的事実!

 

 

 

●福岡の代名詞!?

 

「こん席とっとーと?」

 

とっとーと?

福岡(主に博多弁)では、動詞の最後の「る」が長音に変化することがあります。

「とっとぅと?」と書いた方が、実際の話し言葉のイメージに近いかもしれませんね。

 

県外の人に福岡出身であることを話すと、

 

「福岡ってあれだよね。とっとっとっとっとーって言うんでしょ?」

 

と、高確率で聞かれることがあります。

「と」の音だけで成り立つ一文が珍しいんでしょう、が。

我が筑後弁では「とっちょぅと?」という風に、「ちゃ・ちゅ・ちょ」の響きが混じるので、厳密に言うと違ってくるのです!

でも、「とっとーと」で福岡をひとくくりにしている方にそれを言及しても仕方ないのですが…。

 

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前述した文字伝達ツールの発達のせいで、漢字は読めるが書けない、といった場面を方言に置き換えると、

 

方言の意味は分かるが、話せない(口から出ない)

といったことになります。

 

地域密着型・内向的言語、それが方言です。

小さいコミュニティで話され、進化してきた方言が、川向こう、山向こうの人々と簡単につながる事ができるようになった今、変化するのは当然のこと。

同じ県内でも地域ごとに細分化されていたはずの方言が、50年後、100年語には、広く標準化したものに変化している可能性だってあります。

 

そのことをどう捉えるかは、もちろん個人の自由ですが、私はこんなに寂しいことはないと感じてしまいます。

 

漢字は書けば思い出す。では方言は?

 

 

やっぱ方言は、口で話してナンボばい!

 

 

【隔週月曜日更新】

次は、6月9日に出るっちしっとーと?

※情報は2014.5.26時点のものです

久保田美栄

1982年生まれ。福岡県うきは市出身。高校卒業後、上京。
在京13年を経て、筑後弁と標準語を使い分ける『方言バイリンガル』に。
現在は、東京にて映像制作の仕事に就く。

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