マンガで読む『鍋島直正公』 無料配信スタート!

佐賀には「七賢人」と呼ばれる偉人がいます。みな幕末から明治にかけて、〝近代化〟という、それまでの日本人の価値観がまったく違ってしまうという、先が見通せない時代の荒波の中で、日本を飛び越え、世界の潮流を見据え、人々を導こうと、みずから荒波に飛び込んでいった人たち。

○江藤新平:明治政府の初代司法卿(司法大臣)。人権の確立と擁護につとめる。

○副島種臣(たねおみ):明治政府の外務卿(外務大臣)。新政府の方向づけを行い、「正義の人」と呼ばれた。

○大隈重信:主流の薩摩・長州以外から明治政府の2度にわたって内閣総理大臣に。早稲田大学の創設者として知られる。

○佐野常民(つねたみ):佐賀藩の海軍の創設に尽力。戦地において、敵味方なく負傷者・疾病者を治療する博愛社を作り、それがのちの日本赤十字社に発展した。

佐賀市内には大隈重信記念館、また2015年7月、「明治日本の産業革命遺産」群の一つとして、世界遺産に登録された三重津<みえつ>海軍所跡に佐野常民記念館があります。

○大木喬任(たかとう):明治政府の文部卿(文部大臣)。家柄や身分に拘わらず、誰もが教育を受けられる近代的な制度を作る。

○島義勇(よしたけ):明治時代にはまだ注目されていなかった北海道を調査し、その開発に着手。札幌という新しい街を建設。

小説で読む直正公「かちがらす」は佐賀新聞に連載中。

小説で読む直正公「かちがらす」は佐賀新聞に連載中。

そしてもう一人が、佐賀藩をおさめた鍋島直正公。ことし3月、昭和19年に戦争のために前の銅像が徴用されて以来、72年ぶりに新しい銅像が造られ、佐賀城本丸歴史館の前庭に建ち上がったことは前の記事でもお知らせしました。

※「名君・鍋島直正公の銅像が再び、佐賀に建ち上がる」

名君とうたわれた直正公の偉業と生涯を、より沢山の人たちに広めるため、「明治維新150年」事業を来年に控える佐賀県による、小説とマンガの両方で直正公をアピールするプロジェクトが始まっています。

小説は佐賀新聞で6月1日、連載がスタートした植松三十里(みどり)さんの『かちがらす』。

そしてもう一つ、本日6月15日からマンガ版『鍋島直正』がインターネットで無料配信がスタートしました。

http://nabeshimanaomasa.com/

マンガ『鍋島直正』。

マンガ『鍋島直正』

第1話は「稀代(きだい)の変革者、鍋島直正」で、これから第2話「西洋砲術と鉄製大砲」、第3話「近代化を支えた佐野常民」……と毎月15日に1話ずつ更新され、全6回で完結の予定。幕末維新好きには必見の内容になっています。

このプロジェクトを推進する佐賀県庁文化課の担当の方によると、「おととし三重津海軍所跡が世界遺産に登録され、来年の『明治維新150年』を控え、その間、この直正公のマンガプロジェクトに取り組んできました。県庁がなぜ、マンガを?と、やや唐突に思われるかもしれませんが、私たちは以前から、メディア芸術も手がけており、4コマ漫画コンテストをしてウェブ上で発表したこともありました(平成27年度)。これは佐賀をテーマにした4コマを募集したものですが、『4コマでこんなに佐賀を表現できるのか!』と新鮮な驚きがあり……こうした経験が、今回のインターネット配信につながっていったと思います。

このときの4コマ漫画入賞集はこちら

漫画を担当して下さる太神美香さんは、佐賀にゆかりのある方ではないのですが、『海の民宗像(むなかた)玄界灘の守り神』(平成27年・梓書院)という歴史ものの作品があります。私たち文化部は佐賀城本丸歴史館や徴古館で直正公の資料を集めるところから始めて、太神さんとのパイプ役である出版社の方たちと、二人三脚で準備を進めて参りましたので、第一回の配信が出来て感無量です。

インターネットの力はすごいものがあります。県民の方はもちろん県外の皆さんにも、ぜひ読んでいただきたい。小学生高学年ぐらいから読めると思いますので、小・中学生のお子さんたちが読んで、ご両親にも伝わる、歴史に興味がおありなのは高齢者の方が多いですので、活字でもマンガでも読んでいただいて、その輪がだんだんと広がって、直正公と佐賀のPRになっていくよう願っています」

と喜びと期待を語ってくれました。

「日本の産業革命は佐賀から始まった!」がキャッチコピーのマンガ『鍋島直正』、ぜひご味読ください。

☆佐賀市内には七賢人ゆかりの場所を初め、幕末~明治維新の関連史跡が多数あります。

佐賀市「明治維新150年事業」のページには、「七賢人」を紹介するビデオや15代鍋島家当主・直晶氏のインタビュー動画、また幕末関連施設のリンクが紹介されています。

<参考図書>『佐賀の幕末維新 八賢伝』福岡博著・出門堂

※情報は2017.6.15時点のものです

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