【N氏の観劇日記】上演550回の金字塔、痛快人情喜劇「売らいでか!」

2017年7月3日(月) 11:00開演

「売らいでか!」

博多座7月公演は、名優・浜木綿子が座長をつとめる人情喜劇「売らいでか!」。

馬蹄型をした豪奢な中央階段を上り、2階客席へ。

「売らいでか!」は、戦後間もない伊賀上野の地を舞台に展開される、気丈な女主人公の奮闘記。

“不倫した夫をその相手に売り飛ばす”という荒唐無稽な筋。女優・浜木綿子の代名詞と言っても過言ではない本作は、この日が記念すべき550回目の上演。初演は昭和43年(1968年)というから、驚きだ。

この半世紀で、日本における「男女の性差についての認識」は大きく様変わりした。

1960年代後半以降、「ウーマン・リブ」「フェミニズム」「ジェンダー」という用語がメディアを通じて巷に広がる。1986年(昭和61年)男女雇用機会均等法施行。1989年(平成元年)7月の参議院議員選挙で土井たか子党首の日本社会党が大躍進、「マドンナ旋風」「マドンナブーム」という流行語が生まれる。1999年(平成11年)男女共同参画基本法施行。2016年(平成28年)7月の東京都知事選で小池百合子氏が圧勝、女性初の都知事が誕生する・・・。

舞台上で躍動する「したたかでたくましい女性像」を目の当たりにしながら、時代の趨勢を予見した本作の世界観に驚嘆の念を禁じ得なかった。

この日の幕間の食事は博多座内のレストラン「花幸」にて。開演前に予約と支払を済ませ、休憩時間に入店すると、すでに指定されたテーブルには食事がセットされている。

ここでの私の定番は“ちらし寿司”。劇場内はとても乾燥しているので、冷たいビールが喉に心地いい。

8月はミュージカル「レ・ミゼラブル」、9月は坂東玉三郎と太鼓芸能集団・鼓童の共演による、能を題材にとった一大スペクタクル「幽玄」。多彩な舞台が月替わりで楽しめるのが劇場・博多座の醍醐味だ。

表に出るとリバレイン前には飾り山が。芝居見物のあとは山笠見物。博多の夏景色を堪能して大満足のうちに家路についた。

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※情報は2017.7.7時点のものです

博多座

住所福岡市博多区下川端町2-1
TEL092-263-5858
URLhttp://www.hakataza.co.jp/

AKASAKA BOY

謎のライター

1978年福岡市赤坂生まれ。福岡の街の魅力を小説形式で発信中☆

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