熱が出たら薬草サウナ~アフリカ・モザンビークの伝統治療

地球全体の気象観測データから、2017年はこれまでの記録の中で、2番目に平均気温が高い一年になることが確実視されており、気温の上昇のみならず、気象の極端化も起きているとのこと。
南半球に位置するモザンビーク・ペンバでは、雨が降ることのない乾季に雨が降ったりと異常気象が心配。
また、6月7月は例年よりぐんと寒く、体調を崩す人が多かったです。

元気もりもりの寺子屋のチビッコ。

元気もりもりの寺子屋のチビッコ。

近所でもマラリアや結核で、十代二十代の若者が、そして寺子屋に通っていた幼児が亡くなったりと悲しい出来事もありましたが、病気や死が身近なスラムの暮らしでは、悲しい出来事も何のその!
寺子屋の子供たちは元気モリモリに過ごしています。

さて、スラムの我が家でもコンコンと咳が長引く子供や、熱を出す大人も目立ちました。現地ペンバの病院に行っても、医療の設備やレベルが非常に低いため、検査といってもマラリア検査だけ。解熱剤を渡して診療終わり、という雑なものです。
よって伝統的な治療法である、治癒師による呪術や、薬草を用いた治療も珍しくありません。

7月は家の長であるママが、体調の悪いファミリーのために、何度も生薬を作っていました。これはマラリアや熱が出たときに使う生薬。

数種類の葉っぱを鍋に入れて、水の色が濃い茶色になるまでぐつぐつと煮出します。

これをどう使うのかと言うと、サウナにするのです。
病人を座らせ、その前にこの煮立った薬草鍋を置き、布団をかぶせます。

汗がどっと吹き出てきます。20分ほどサウナにして、その後、この薬草湯を、コップ半分の量飲むのです。
そして、最後に薬草湯で、湯浴びして完了。

生薬に加え、お母さんの愛情も薬になるのか、病院で治らなかった病気が治ることもあります。
伝統の生薬は、世界共通。先人の知恵の結集です。すばらしい。

そんな病気になる人がいる一方で、元気なファミリーの女性陣は、薬草を煮出すママの横で、伝統の地酒カバンガを作っているのでした。

元気に働くために。家族に心配かけないために。
まわりの子供や青年と一緒に働き、またサポートし続けるためにも、健康でいることの重要さを痛感した季節です。

NGOモザンビークのいのちをつなぐ会では
今年の秋には、現地で人気のミュージシャンで寺子屋ディレクターとしても活躍しているナジャの来日公演を実施します。
【2017年アフリカ・マコンデ族の音楽と文化交流ツアー】
8月から11月まで日本を縦断して公演&講演を実施します。
詳細は、NGOモザンビークのいのちをつなぐ会 ホームページのイベントページをチェック!http://www.tsunagukai.com/information/makonde

※情報は2017.8.1時点のものです

榎本恵

アフリカ南東部のモザンビークで、教育支援や人材支援、環境保全、公衆衛生設備などに取り組む。日本とモザンビークの相互理解のためのイベントなども開催。モザンビークのいのちをつなぐ会代表。http://www.tsunagukai.com/

関連タグ

この記事もおすすめ