舞鶴のガストロパブ・エールズでクラフトビール&ステーキ&アップルパイ☆

ゴールデンウィークも終わり、ますますビールが美味しくなる季節に。

というわけで今回は、国内外のクラフトビールとこだわりの食事が楽しめるお店、福岡市中央区舞鶴にある「ガストロパブ・エールズ」をご紹介します。

まずは、世界190か国以上で販売されているオランダのプレミアムビール「ハイネケン」をパイントグラスでいただきます。

『パイント』とはビールを測る単位で、イギリスでは568 ml、アメリカでは473 ml。こちらのお店は英国風パブなのでイギリス式の568ml。居酒屋などで提供される中ジョッキが435mlですから、それよりもちょっと多め。大ぶりのグラスをガシッとつかんでビールをゴクゴクあおる爽快感。最高です。

一品目は “モルタデッラのさっぱりサラダ”。

『モルタデッラ』とはイタリア、エミリア・ロマーニャ州の州都、ボローニャで伝統的につくられているソーセージのことで、日本では『ボローニャソーセージ』と呼ばれたりもします。

見た目はハムっぽいですが、肉塊の塩漬けが『ハム』、挽肉の腸詰めが『ソーセージ』なので、これは紛れもなくソーセージ。薄くスライスされたモルタデッラで生野菜を包んで口に運ぶと、その柔らかな食感とシャキシャキ感との組み合わせがたまりません。

二品目の “真鯛のセビーチェ” に合わせるのはイギリス、スコットランドのクラフトビール醸造所​・ブリュードッグ社のシトラスIPA「Off Duty Alien(オフ・デューティ・エイリアン)」。 ​

『IPA』とは『インディア・ペール・エール』の略ですが、この用語を説明する前に、まずビールの作り方をおさらいしておきましょう。

ビールは、大麦麦芽を煮出した『麦汁』に、糖をアルコールに分解する微生物『酵母』と香味・防腐作用を持つ植物『ホップ』を加えてつくられ、その酵母の働きのことを『(アルコール)発酵』と呼びます。そして、ビールはその発酵のさせ方によって大きく2種類、『エールビール』と『ラガービール』とに分類されます。

『エールビール』は20℃前後で発酵を促す伝統的な製法で、発酵が進むと酵母が浮いてくるため、『上面発酵ビール』とも呼ばれます。一方の『ラガービール』は5℃前後で発酵を促す近代的な製法で、発酵が進むと酵母が沈んでくるため、『下面発酵ビール』とも呼ばれます。

明治以降、日本で生産・消費されてきたビールのほとんどが『ラガービール』。しかもそのなかでも『ピルスナー』と呼ばれるタイプのものです。世界にはこのビールのタイプ(ビアスタイル)が100種類以上あるとされますが、この国ではそのうち1種類しか知られていなかったことになります。そうしたなか、近年、クラフトビールがブームとなり、ピルスナー以外のビアスタイルが広く紹介されるようになりました。『ペール・エール』はその代表的なもので、エールビールの中でも比較的色が淡い(pale)ため、その名がついています。

そして、ようやく本題の『IPA』の説明に移ります。(お待たせしました!)

『IPA』こと『インディア・ペール・エール』は、大航海時代にイギリスの植民地だったインドに輸出されたペール・エールのことで、防腐性を高めるため通常の数倍量のホップを加えたもの。のちにイギリス本国でも人気となり、ひとつのビアスタイルとして確立したものです。

IPAの特徴は柑橘系のフレッシュな香りとホップの苦み。ひと口にIPAといっても銘柄によって味わいは千差万別で、一度ファンになったら病みつきに。ウイスキーでいうところの『アイラモルト』(スコットランドのアイラ島で生産されるシングルモルトウイスキー)のような存在だといえます。

そしてIPAと一緒にいただく『セビーチェ』とはラテンアメリカ​発祥の魚介と野菜のマリネのこと。

特製ドレッシングで和えられた真鯛の淡白な旨味に完熟トマトの甘​味とスナップエンドウの歯ざわりが絶妙なアクセント。まさに暑い​季節にピッタリの一品で、IPAとの相性も抜群です。

三品目は “Lボーンステーキ” こと、大迫力の骨付きサーロインステーキが登場。

合わせるのは、スコットランドのスカイ島で生産されるシングルモルトウイスキー「タリスカー」のハイボールをパイントグラスでいただく、通称『TSP』(Talisker Soda Pint)。タリスカーソーダのスパイシーかつスモーキーな味わいが、熟成によって旨味が凝縮したサーロインとピッタリの相性。付け合わせのフライドポテトのホクホク感も格別で、あっという間に一皿完食です。

食後にはスコットランドのシングルモルトウイスキーを。

マル島の「トバモリー 10年」とハイランド地方の「グレンモーレンジィ ラサンタ 12年」を飲み比べ。こちらのお店はクラフトビールだけでなくウイスキーやワイン、スピリッツやリキュールなどの洋酒の品揃えも充実しているのです。

その2本に合わせるデザートは “アップルパイ アイスクリーム添え”。

甘さ控えめの温かいアップルパイに甘くて冷たいバニラアイスクリームが絶妙のコンビネーション。

草原のような香りの「トバモリー」は、デザートの甘さを颯爽と喉の奥へと流し去り、シェリー樽で熟成(後熟)させることによって熟したアメリカンチェリーのような香りが漂う「グレンモーレンジィ ラサンタ」は、甘さを包み込んで、いつまでも口の中にその余韻が漂っている感じ。

デザートと一緒に味わうことで、ウイスキーの個性がいっそう際立ちます。

『ガストロパブ』とは、“美食家” や “食文化” を表す『ガストロノミー』とイギリスの伝統的な酒場を指す『パブ​』が合わさった用語で、その起源は100年以上前にさかのぼりま​す。

舞鶴の路地裏にキラリと光る一軒、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

Produced by 福博ツナグ文藝社

ガストロパブ・エールズ公式HPはこちら

※情報は2018.5.14時点のものです

福博ツナグ文藝社

福岡の飲食文化・芸術文化に関する情報発信を行う非営利団体。樋口一幸氏(Bar Higuchiオーナーバーテンダー)が代表を務め、毎年6月に開催される九州最大のウイスキーの祭典「ウイスキートーク福岡」の企画運営のほか、2017年には福岡市博物館にて期間限定イベント「黄金のミュージアムバー」、福岡市総合図書館映像ホール・シネラにて特別上映会「映画監督 中島良の世界」などをプロデュース。「ART FAIR ASIA FUKUOKA」や「ギャラリー梯子酒」などアートイベントの広報も手がけている。

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