「玉子フワフワ」という名の江戸時代のごちそう、福津市の祭りで再現

江戸の宿場町の味を再現-。唐津街道の畦町(あぜまち)宿があった福津市畦町一帯で13日、当時の風情を楽しむ「畦町宿祭り」が開かれる。今年の祭りには、江戸後期の蘭学者、司馬江漢(1747~1818)がこの地で食べたという料理「玉子フワフワ」が登場する。貴重なおもてなしだったこの一品、一体どんな味だったのだろうか。

今年の畦町宿祭りで再現される「玉子フワフワ」

江漢は1789(天明9)年1月、長崎からの帰りに畝町(現在の畦町)に泊まった。画家でもあった江漢が見聞を絵と文章で記した「江漢西遊日記」によると「土瓶に好き茶を入れ、茶うけ香の物、味噌(みそ)漬、沢庵(たくあん)漬、菜漬、色色皿に盛り出す。(中略)此處(ここ)許(もと)は魚は一向に無し。玉子ふはふはにして出しけり」とある。農村部の畦町には魚がなく、ごちそうとして玉子フワフワを出したようだ。

玉子フワフワは畦町独自の料理という訳ではなく、全国各地で出されていたようだ。東海道袋井宿があった静岡県袋井市では、再現した料理を市内飲食店で提供して観光資源にしている。同じ唐津街道沿いにある糸島市のイベントでも提供され、この料理を食べた宗像市学習指導員の鎌田隆徳さん(63)が「畦町で再現しても面白い」と考え、提案した。

作り方は卵白をメレンゲ状に泡立てて卵黄を混ぜ、味付けしただし汁に流し入れて蒸らす。卵とだしに使うシイタケ、干し魚などは福津産を使う。祭りでは13日午前10時から約30人分を1食100円で提供。鎌田さんは「舌で地域の歴史を感じてほしい」と話す。

ひょっとこ踊りなどが街道をにぎわせる畦町宿まつり

畦町宿祭りは野菜や菓子、雑貨などの「バンコ市」が街道沿いに並び、ひょっとこ踊りや民謡などの舞台でにぎわう。12日午後6時半の前夜祭は800基の灯明の中に夜店が出る。唐津街道畦町宿保存会=080(9244)5128。

※情報は2018.10.11時点のものです

西日本新聞

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