1936年創業の定食屋さんで愛される昔ながらのオムライス【丸万食堂】

中洲から櫛田神社へ向かう道沿い。オレンジのサインが目印

中洲から櫛田神社へ向かう道沿い。オレンジのサインが目印

 福岡市博多区の博多部で古くから続く食堂の一つとして知られ、地域の常連客やうわさを聞きつけた客が訪れる「丸万食堂」。

 現在の店主、橘敬介さんの祖父・音吉さんが1936年に創業。83年の長きに渡って“町の大衆食堂”として多くの胃袋を満たしてきました。

 橘さんは「近所にあった渕上デパート(当時)のお客さんが、うちにもたくさん寄ってくれてね。本当ににぎやかやったとよ」と古き良き昭和の思い出を話してくれます。

実は寿司職人だった店主の橘さん。祖父、父の味を受け継ぎます

実は寿司職人だった店主の橘敬介さん。祖父、父の味を受け継ぎます

 うどんやちゃんぽん、丼ものなど創業当時から変わらない定番メニューが並ぶ中、一番の人気は「オムライス」(税込み650円)です。 

メニューはシンプル

変わらぬメニューが並びます

 「特によく来てくれる中洲で働く人は舌が肥えとるけん」と、福岡県産米「夢つくし」を炊き上げ、玉ネギと鶏肉のうまみを生かしたケチャップライスを作ります。

 卵2個分を薄く広げて焼き、ケチャップライスにのせてできあがり。外側はしっかりと火が通り、内側はふんわりしている卵。食感の秘密は、ラードで一気に火を通す技にあるそうです。懐かしさにあふれた味で、ファンを得ています。

オムライスを作っている橘さん

オムライスを作る橘さん

鶏肉たっぷりオムライス650円。ライス多めで満足感大

鶏肉たっぷりオムライス。ライス多めで満足感大

 博多で生まれ育った橘さん。同級生の俳優・小松政夫さんが訪ねて来る時のことを「決まって『かろのうろん』でうどんば食べた後、うちでこのオムライスば食べて帰るのが定番やね」と教えてくれました。

テーブル席の奥には小上がりも

テーブル席の奥には小上がりもあります

 月曜は豚のしょうが焼き、水曜はオムレツと、曜日でメインが変わる「日替わり定食」(650円)や「焼き魚定食」(750円)など手頃な値段の定食がそろいます。

 一番高いメニューですら、「ランチ」(という名のプレートメニュー)850円。豚カツ、牛肉の炒めもの、目玉焼きとボリューム満点です。

良心価格で愛されています

定食が充実。良心価格という点でも愛されています

 「さすがに今度の消費税増税で、少し値段ば上げるかもね。20円とか50円とか」と橘さん。上がったとしても、良心価格であることは変わらないようです。

 残念なことに橘さんの後継者はいないそうです。「私か妻、どっちか体ば壊したら店は閉めるやろうね。元気なうちに食べにきんしゃい」。少しでも長く続けてほしいお店です。

老舗のこだわり★
炒め物に使う油は油専門店から取り寄せるラード
◆店舗は古くても常に清潔を心掛けている
◆常連さんの好みは覚えて薄味、濃いめなどに対応

 

丸万食堂
住所:福岡市博多区上川端町4-204
電話:092-291-4017
営業:11:00~14:00、17:00~20:00
土・日曜、祝日休

※情報は2019.5.30時点のものです

丸万食堂

住所福岡市博多区上川端町4-204
TEL092-291-4017

ヨシダアキコ

ライター歴四半世紀超え。3度の飯より旅が好き! リュック背負って訪問したのは31の国と地域。この10年は台湾にハマり、年に数回のペースで現地へ。あろうことか福岡より台湾の新情報のほうが詳しくなりつつある日々(反省中)

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