女たちの饗宴vol.9-フランソワーズ・サガンに寄せて

@クアトロオットー

わたしは人生が大好きです。人生とはだいぶん深い恋愛関係を持ちました。

フランソワーズ・サガン

フランスの女性作家フランソワーズ・サガンが亡くなって今年で10年になる。18歳のときに書きあげた「悲しみよこんにちは」で衝撃的なデビューを飾り、その後も次々と青春や愛、孤独をテーマにした作品を書いてきたサガン。一方で、スポーツカーを乗り回し、ギャンブルと酒にのめり込む自由奔放な生き方でも注目された。

2014年最初の「女たちの饗宴」。それぞれの人生を大いに楽しみ、どんな局面にあっても常に自分を信じ、前へ進もうと歩み続けている女性たちが集まった。恋愛、結婚、仕事…。抱えているものはそれぞれに違うが、初対面であっても分かり合えるものがある。サガンの言葉とともに、アルコールの力(?)によって引き出された会話の中から、「美しく楽しく生きること」について考えた。

「お酒はいつもわたしの良き共犯者でした。わたしは人生を忘れるために飲んだことは一度もありません。逆に人生を加速させるためなのです」(以下、「」内はサガン38歳の時のインタビューをまとめた「愛と同じくらいの孤独」より)

アルコールを共犯者にして人生を加速させる―。アルコール依存症でもあったサガンの言葉の意味とは少し違うだろうが、アルコールは時に人を饒舌にさせ、初対面同士もすぐに打ち解けさせる力を持っている。いい意味で、アルコールを介し、会話は弾むように進んでいく。

「わたしは人生をあるがままに受け取っていて、右を見たり左を見たりはしますが、前や後ろは見ません」

偶然だが、集まった参加者のほとんどは転職の経験があった。その時々の自分の心に忠実に、「これだ!」と思う道を進んでいく女性たち。そしてみんな「今が楽しい」と自信を持って語っている。選択し、実行し、すべてを受け入れて楽しむ強さはどこから来るのだろうか。

「愛して、愛されて、幸せな人の顔は美しいものです。遠い何かがあるんです。瞳が―よくわかりませんが―郷愁的でありながら正確なのです」

彼女たちの強さの理由は「愛」だと思う。家族に、友人に、仕事に、愛を感じながら生きていく人は強い。サガンは「わたしに言わせれば、退屈している人は人生をどう生きていいか悟らなかった人なのです」と答えている。どう生きていけばいいのか―。愛されている人、誰かを愛している人はそれを知っている。自分の人生をあるがままに受け取り、進んでいく力を持っている。

お互いを認め合い、気取ることなく、ありのままの自分を見せることができる強さ。

それぞれの個性を理解し合い、刺激し合い、高め合っていく明るさ。過ぎてきた時間は関係ない。大事なのは今を共有していること。「これから何が起ころうと、私の人生のその一時期はいつになっても絶対に後悔しないという確信があります」

「優しく、また淡々とした淋しさが漂っている。思う存分好きなように人生を突っ走っていく姿勢の裏に、孤独がひろがっている」

誰にでも淋しさは漂っている。弱い自分を感じるときがある。でも、だからこそ人生は面白い。ひとりでは生きていけないから、誰かを頼り、自分以上の存在に有難さを感じるときがある。

「わたしたちは皆いつも形而上学に挑発されているのです」

一度きりの人生をどう生きるか。生きるとは何か。愛とは、美とは何か―。2014年も「人生と恋愛関係」を持ちながら考えていきたい。

※情報は2014.1.31時点のものです

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