カンヌ最高賞『万引き家族』 是枝裕和監督×主演リリー・フランキー

©2018フジテレビジョン ギャガ AOI Pro.

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第71回カンヌ国際映画祭で、日本映画として21年ぶりに最高賞「パルム・ドール」を受賞し話題沸騰中の『万引き家族』。6月8日(金)より全国公開がスタートしました。古い平屋で暮らす老婆の年金をたよりに、万引きをしながら生計を立てる“家族”の絆を描いたヒューマンドラマ。

今回公開を記念して、カンヌから帰国して福岡に来た是枝裕和監督と主演のリリー・フランキーさんにお話を聞きました。

「パルム・ドール」の楯を前に話す是枝裕和監督(右)とリリー・フランキーさん(左)

―万引きなど「犯罪でつながる」というのがテーマですが、本作の着想を得たのは?

是枝:『そして父になる』(2013年)では「家族をつなぐものは血なのか?時間なのか?」という問いがテーマだったのですが、その後「血縁を超えてつながっていく人たち」に関心を抱くようになりました。そんな中、年金不正受給問題に触れ、「犯罪でつながっている家族」を描こうと思ったのがきっかけでした。

―(リリーさんに)役作りについて監督と話したことはありましたか?

リリー:監督からはフランクに演じてとは言われましたけど、それ以外特に話はしなかったです。父・治は遊び感覚で子どもと万引きをやっているようなダメな人間なんですけど、「俺、素のままでいいか」と思って(笑)

監督:治はしっかり者の息子・祥太の存在があって父親になっていくんですよ。

リリー:今日10時に羽田に集合だったんですけど、昨夜なかなか寝れなくて出発直前に眠くなって寝ちゃったんですよ。スタッフが起こしに来てくれたんですけど、危うくここにいなかったかもしれないですよ(笑)自分をちゃんと守ってくれる人か、自分が守らなきゃいけない人が必要だなって思いましたね。この作品でも、祥太やじゅり(治が拾ってきた女の子)がいるから治はお父さんなんだなって思いました。

―リリーさんはこの家族のことをどう捉えていますか?

リリー:プロットや台本を読んだ時点で、僕の憧れているものがあったんですよね。夏に湯がいたとうもろこしと発泡酒で楽しそうにしてる。“これ以上”を求めずに生きてるところに清潔感やあたたかさを感じますね。

―タイトルの『万引き家族』、『声に出して呼んで』という別の案があったそうですね。

是枝:劇中で安藤サクラさん演じる母・信代が、「あなたは(息子・祥太に)なんと呼ばれていましたか?」と問われるシーンがあるのですが、これも本作の大きな要素になっています。このほかにも「声に出して呼ぶのか呼ばないのか」、あちこちに散りばめた構成になっています。家族のつながりをぜひ見て確かめてください。

―最後に福岡のみなさんにメッセージをお願いします。

リリー:今回「パルム・ドール」という賞をいただきましたけど、受賞したことで公開される劇場数も増えて、僕の地元の小倉でも上映されることになりました。賞を取るってことは、たくさんの人に見てもらえるってことなんだなと思いました。賞のすごさをそういう周りの反応から感じています。この映画を見た後に、少しでも何かを考えたり顧みたりしてもらえればなと思います。

是枝:これからも良い作品が作れるように頑張ります!

『万引き家族』
■監督・脚本:是枝裕和
■出演:リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、城桧吏、佐々木みゆ/樹木希林
■配給:ギャガ
【映画公式サイト】http://gaga.ne.jp/manbiki-kazoku/
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※情報は2018.6.15時点のものです

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