ヤフオクD圧倒的No.1ビール売り子「ゆりあ」さんの仕事術<後編>

キラキラした瞳が印象的なアサヒビールの売り子「ゆりあ」さん。売り子としての実績もさることながら、お客様に対する姿勢や気遣いなど、すべての部分で他の売り子さんの見本となるような「圧倒的No.1」の地位を確立しています。

その実績たるや「すごい」の一言。2018年に入り、3月から7月まで月間売上連続1位を獲得。
これだけの実績を残す「ゆりあ」さんも今年で売り子卒業とのこと。売り子生活残り数ヵ月となった「ゆりあ」さんに売り子としての心がまえや売れるコツなどをインタビューしてきました。今回は前編に続き後編をお届けいたします。

前編はこちら▼

ヤフオクDの圧倒的No.1 ビールの売り子さん仕事術<前編>

 


–ところで、背中のビール樽はどのくらいの重さですか?
「15キロあります。樽以外の機材も含めると20キロ弱です」

–それだけのものを背負ってずっとスタンドで売っているんですよね
「そうですね、ナイターの場合16時から販売開始になります。試合終了は展開にもよりますが21時から22時くらいまでなので、約5~6時間ずっと背負っていますね」

–かなりの重労働ですね
「疲れますね。でも、お客様は疲れた顔をしている売り子からは買ってくれません。なのでどれだけ疲れていても常に笑顔で接するように意識しています」

–今年に入って常に1位をキープしていますが、それもこれだけの努力があるからですね
「実はドライプレミアムになったのは今年からなんです。アサヒビールの場合、50円高いドライプレミアムは売るのが難しいので、成績のいい売り子を選別して割り当てているんです。その分、動き方も変わりますしやりがいもあります」

–動き方というと?
「スーパードライはスタンドの中で動く方向などが決まっています。一方のドライプレミアムは比較的自由に動けるので、売り子の裁量で売上を伸ばすことができます。全体を見渡して、他の売り子が入っていない列を見つけて行くのも工夫の一つです。最初はドライプレミアムの動き方に戸惑いましたが、今はこの方が動きやすいです」

■想像以上の労働量

この後、16時になったので撮影のためスタンドへ移動。売り子としての業務を開始した「ゆりあ」さんを追いかけつつ写真を撮りました。
驚いたのがその運動量の多さ。

あれだけの重い樽を背負ってスタンドの上から下まで、時には階段を駆け上って移動する「ゆりあ」さんを追いかけるのはかなり大変です。ほんの30分ほどでしたが、筆者の膝はガクガクになりふくらはぎもパンパンになりました。これを5時間以上続けたら、筆者なら確実に次の日使い物になりません。

そして常連さんを見つける早さにも驚愕。ゲートから入ってきた常連さんを見つけるや否や、駆け寄って挨拶し、最初の1杯を売っています。

16時開場の時点ではまだまだお客さんの数は少なく、下手すると売り子さんの数の方が多いエリアもあるくらいですが、それでも次々とビールを売っていく「ゆりあ」さんはまさに別格の存在です。


–途中休憩はあるんですか
「樽交換の時に水分補給を兼ねて30秒くらい(笑)。スタンドにいることが私たちの仕事ですから」

–常連さんのビールおかわりのタイミングはどうやって?
「常連さんごとにビールを飲むペースが異なりますが、大体頭に入れてそのタイミングで近くに行くようにしています」

■将来の夢のために

実は「ゆりあ」さんの夢は旅行代理店に入り営業としてバリバリ頑張ること。そのために「売る」ノウハウをビールの売り子生活で蓄積したとのことです。念願かなって来年の春からは旅行代理店の営業職として勤務することに。笑顔の裏にある日々の努力やストイックさは自らの夢を実現するためでもあります。

それと同時に、売上1位を維持するための工夫やプライドといったものを臆せず披露してくれた「ゆりあ」さんの人柄も素敵でした。アルバイトとはいえ、仕事に対する研究熱心さと真摯に取り組む姿勢、上を目指す意思、そして体力と気力。彼女を応援したくなる常連さんの気持ちがわかります。

–では最後に読者の方にメッセージを!
「売り子としての残り期間は少ないですが、ぜひ球場に足を運んでホークスを応援してください。そして美味しいビールで乾杯してください(笑)」

 

※情報は2018.8.10時点のものです

H.Katsura

福岡出身。就職で東京へ行き、20年の都会生活を経て昨年Uターンしてきたフリーライター。 地元を離れて初めてわかる福岡の面白さをあらためて実感中。

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