がんに負けない生きる強さを 中原美夏さん、香葉村美枝さん

女性の14人に1人が罹るといわれている乳がん。

2011年には1万3000人もの女性が乳がんで命を失い、年間6万人もの女性が乳がんと診断されている現状を背景に、「もっと乳がんについて知ってもらいたい。病にかかっても諦めることなく、輝く人生と向き合ってほしい」とのメッセージを込めたイベント「乳がん啓発セミナー&ボウリング交流会」が8月30日、福岡市南区の大橋シティボウルで開催されました。

 

講師は、中原美夏さんと香葉村美枝さん。ともに39歳のときに乳がんにかかった2人が、乳がんを宣告されたときの思いや闘病体験などを語ってくださいました。

中原美夏さん

中原美夏さん

中原さんは、39歳のときに右胸にできたしこりに気が付いたといいます。

ガンだったら、病気だったらどうしようと思って、不安で病院に行けなかった」と中原さん。

 

意を決して病院に行くと、乳がんの宣告。

その際、一番怖かったことは、病気以前に、何より「今の生活が狂う」こと、「子どもたちの成長がみられなくなることが怖かった」と話してくださいました。

抗がん剤治療で体毛や毛髪が抜け落ちたこともあったという中原さん。

普段は周囲に心配かけまいと気丈にふるまっていましたが、洗髪などで抜け落ちる髪の毛を見ていると怖くなって1度だけ涙を流したことがあるそうです。

 

「そのとき子どもが『また綺麗な髪が生えてくるから大丈夫だよ』と言ってくれて。その言葉に支えられました」と中原さんは語ります。

 

また、ガンを患っても元気で前向きに過ごしている人の存在などを家族や友人から聞くうちに、「がんは治らない病気ではないし、絶望することはない。いま自分にできることを見つけ、前を向いて笑顔で一日一日を過ごしていこう」という気持ちになったそうです。

 

現在、中原さんは友人たちにがん検診を勧め、各学校でがんの現状を正しく伝える「命のホームルーム」などを開催しています。

 

「普通に生活できることは当たり前のことじゃないし、誰でもがんになる可能性はある。でも、どんな状況でも前を向く姿勢が大事。『生きたい』『生きよう』という強い気持ちが大事。早期発見できればがんは治る病気です。私の体験談やお話が誰かのためになり、1人でも元気になる方がいれば」と中原さんは話していました。

 

 

香葉村美枝さんも中原さんと同じ39歳で乳がんを発病されました。

香葉村美枝さん

香葉村美枝さん

香葉村さんの場合、当初、良性の腫瘍と思われていたのですが、しばらくして悪性と判明。

しかしながら、香葉村さんは「悪性」と知らされても、泣いたり動転したりすることはなかったそうです。

 

人の可能性は宇宙より大きい。大丈夫。そう思えたらきっと大丈夫。可能性は無限なんだから、『大丈夫』と思って、ホルモン剤治療を選択しました」と香葉村さん。

人間には自由が与えられている。その自由を満喫し、自分で扉を開けてどこにでも歩いていく強さを人間は持っている。それを忘れず、前向きに生きていきたい」と香葉村さん。

 

一人の人間ができることは限られているかもしれませんが、

「美枝さんに会えたから人生が変わった。美枝さんがいたから前向きになれた。そういう人が増えたらいいな。命が終わるとき、十分に愛してきたか、学んできたか、天命を全うしたか、その問いに対してすべてに満面の笑みで『はい』と答えられる自分でいたい」

香葉村さんはこう話していました。

 

講演会に参加した方と中原さん、香葉村さんは、その後、ボウリングなどを通して交流を深めました。

主催した大橋シティボウルの吉田勝さんと「大橋会(大橋地区周辺の企業オーナーが集まり、地域を盛り上げるために立ち上がった会)」の高井英子さん(ダイアナトゥルーシー代表)は「誰にだって病になる可能性はある。大事なことは、病を受け入れること。病を克服すること。病を知ること。病にかかっても明るく輝いているお2人からいろいろなことを学び、自分や大切な人ががんにかかったとき、どう支えてあげられるか考える機会になれば」と話していました。

※情報は2014.8.30時点のものです

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