福岡で2度目のアートフェア開催へ 実行委員長 森田氏に単独インタビュー

昨年9月、福岡初となるアートフェア「ART FAIR ASIA / FUKUOKA 2015」が福岡市・天神のソラリア西鉄ホテルで開催され、国内外から27のギャラリーが参加。予想をはるかに上回る2,200人が訪れ、大きな反響を呼びました。その興奮も冷めやらぬなか、福岡で2度目となる「ART FAIR ASIA / FUKUOKA 2016」が今年9月にホテルオークラ福岡で開催されることが決定しました。既に38のギャラリーの出展が決まっており、前回を大幅に上回る来場者が見込まれています。「ART FAIR ASIA / FUKUOKA 2016」実行委員長の森田俊一郎さんにお話を伺いました。

森田俊一郎氏

森田俊一郎氏

日本人にとってアートとは?

―森田さんはご自身でギャラリーを経営されていますが、個人的には、ギャラリーはすごく敷居が高くて入るのに相当勇気がいる場所だと感じます。私と同じような印象を抱いている人は少なくないと思いますが、いかがお考えでしょうか? 

作品が醸し出す気高さがそうさせるんですかね(笑)。確かに7万円のコートは即決するのに、いざ3万円の版画を自分のものにしようとなると躊躇してしまう人はたくさんいますね。見慣れるということが大事だと思います。気軽にギャラリーに足を運んで欲しいですね。

―日本人にとっては、アートが生活や人生の一部になっていないということですね。

「アートは美術館や博物館で観るもの」としてだけ受け取っている。自分で手に入れた作品と一緒に暮らすことで、自分の感性と可能性がいかに広がる経験ができるかということをもっともっと感じてほしいですね。

「Galley MORITA」の店内

「Galley MORITA」の店内

アートと経済の関係性

―森田さんは、アートと経済の関係についても言及されていますね。

欧米では「アートは経済と密接に繋がっている」という考え方が一般的です。すなわちアートは資産であり投資の対象でもあり、そこに文化貢献が加わりリスペクトされるというわけです。欧米の銀行にはアート作品の資産価値を査定することができるアートマネージャーがいます。また、香港や台湾のアートフェアに出向くと、政府や自治体の幹部が財界人と一緒に会場を訪れている光景をよく目にします。アートフェアがその国や地域にとって欠かせないビジネスの場、産業としてとらえられているのです。実際、台湾で開催される「ART TAIPEI」にしても主催は政府文化部です。

―なるほど。日本ではそうした考え方は浸透していませんね。

日本でもアートをビジネスに取り込む動きは始まっています。東京・汐留にあるパークホテル東京は、2012年よりアートを経営戦略に取り入れています。高層階の客室の一フロアは各アーティストが手掛けた、いわば「アーティストルーム」に改装され、人気も高く一般の部屋よりも先に予約が埋まっていくそうです。アートが持つ国際性を広報などに活かしたことで、欧米からの指名客の割合が大きいという結果も出ています。

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