地元に愛される名店「チョコレートショップ」佐野隆社長

 

福岡市博多区店屋町に戦前からある「チョコレートショップ」。

「博多のチョコのはじまりどころ」として、すっかりお馴染みのお店ですが、今回は、チョコレートショップの2代目佐野隆社長とランチデートを楽しみました。

佐野隆社長

佐野隆社長

チョコレートショップは、1942年創業の老舗チョコ専門店。「博多の石畳」や、砂糖を使わない商品「ゼロ・ショコラ」など、数々の人気商品で知られています。

そんなチョコ専門店の佐野社長がどんなお店を紹介してくれるのかドキドキしていたところ、案内してくれたお店は、春日市の「菊鮨」。そこは、大人の隠れ家的な、雰囲気のあるお店でした。

「ここの店主は、モナコ公国のホテルに副料理長、すしの指導者として海を渡った2代目。親父が始めた店舗を守り抜く姿勢と新しいことに挑む姿勢。カウンターに立ち続ける彼の姿勢というか、覚悟に共感するし、刺激を受けるんです」と、佐野社長。

佐野社長自身、創業者の父・源作さんの意志を継ぐ2代目。2代目同士だからこそ共感できる思いがあるようです。

もっとも、佐野社長は2代目を継ぐ気が最初からあったわけではなく、若いころには「家は継がん」と啖呵を切って家出した経験もあるとか。その後、紆余曲折を経て「親父を超えるチョコレートを作りたい」と一念発起。しかしながら、すぐに父のチョコレートの味を超えることはできず、ずいぶんと苦労もしたそうです。

「あのころは、売れないのは全部他人のせいにしていました。両親が亡くなり、一人で店を背負って頑張っていた時、指を落とす大けがをしました。職人として厨房に立つことができないため、毎日、店に出てお客さまをドアの前でお迎えしました。実際にお客さまと接する機会は大きな経験となりました。それまでは売り上げだけを見て『これだけしか売れない』と思っていたのが、『こんなにもお客さまが来てくれた』『こんなに喜んでいただけた』と、思うようになったのです」

2001年、西日本新聞社の取材に「市民に愛され続けるチョコレート屋さんでありたい」と語った佐野社長。

2001年、西日本新聞社の取材に「市民に愛され続けるチョコレート屋さんでありたい」と語った佐野社長。

けがをして、挫折をしたからこそ見えてきた景色―。入口のドアに立つ日々は約2カ月続いたそうですが、この時の苦労があったからこそ、地域に愛される現在のチョコレートショップに成長したのだと感じました。

さて、「菊鮨」に話を戻しますが、こちらのお寿司はネタはもちろん、シャリがすごいんです!

赤酢を使用したシャリは、小さ目で、どれだけ食べても胃にもたれません。「ネタによってシャリの味や大きさが微妙に変わる。こうした思いやりが一貫一貫に込められていて、『ちゃんと俺もやらなきゃな』と、身が引き締まる思いがするんです」と、佐野社長。

チョコレートとおすしは、一見、無関係のようですが、本物を追求する料理人としての姿勢やプライドが刺激し合う瞬間を垣間見たような気がしました。

佐野社長は「旬や季節を表現する料理法にインスピレーションを受けることもしばしば」と話していましたが、味噌や醤油など日本の素材を使ったトリュフがあるなど、チョコレートショップの幅広い商品ラインナップの裏には、佐野社長の多角的で柔軟な視野や人脈があるといえそうです。

佐野社長(左)と菊鮨の瀬口祐介さん

佐野社長(左)と菊鮨の瀬口祐介さん

ところで佐野社長は今年で還暦(びっくり)。「(試食をしすぎて)体重が100kgあったこともあるんですよ」という言葉が信じられないほど、スマートで、クールな男性です。

「太ってだらしがないシェフが作るチョコレートは、おいしくても説得力がない。体作りも大切なおもてなしのひとつ」と、笑顔で語る佐野社長。若さの秘訣は「NewとNewsを追うこと」とか。これからのチョコレートショップの新しい挑戦にも目が離せません。

チョコレートショップ公式サイト:http://www.chocolateshop.jp/

※情報は2016.9.16時点のものです

菊鮨

住所春日市春日公園3丁目51-3
TEL092-575-0718
URLhttp://kikuzushi.org/

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