音楽への情熱を胸に 山下菜美子さん(九州交響楽団首席ファゴット奏者)

弦楽器や金管楽器、木管楽器など複数の楽器が奏でる音が、調和し、メロディーを生み出す。交響曲の魅力は、大編成された楽団が奏でるそれぞれの音が、指揮者によって一つにまとまり、美しいメロディーや壮大なスケール感を持った「音楽」を誕生させることだ。今回、ご紹介するのは、今年で創立61年となる九州交響楽団の首席ファゴット奏者、山下菜美子さん。ファゴットの魅力や仕事へのポリシーについて聞いてみました。

Q)ファゴットの魅力について教えてください。

A)木管楽器には、ファゴットをはじめフルートやオーボエ、クラリネットがありますが、ファゴットは木の温もりを一番感じられる楽器です。目立たないことが多いかもしれませんが、ファゴットの音色は全体の音楽にとってなくてはないものです。低音の、深い、不思議な印象を抱かせてくれる音色がファゴットの魅力です。

リードの振動を調整するのも演奏者の大事な仕事。優しい色合いの山下さんのリード

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Q)ファゴットとの出会いはいつですか?

A)子どものころからピアノを学び、小学生のころは金管楽器を編成の中心とするブラスバンド部に所属していました。当時は打楽器やトランペット、トロンボーンなどを演奏していたのですが、中学生になり、吹奏楽部のコーチから「背が高く、指が広がるのでファゴットをやってみないか」と勧められたのがきっかけです。

山下さんは高校卒業後、京都市立芸術大学を卒業。大学を卒業後、九州交響楽団に入団。2008年から、同楽団首席ファゴット奏者を務めている。

Q)好きな曲を教えてください。

A)モーツァルトのファゴット協奏曲変ロ長調 K.191 (186e)は、ファゴットが一番よく響くように作曲されているので、ぜひ聴いてほしいですね。ストラヴィンスキーの「春の祭典」では、とても高い音域のファゴットの音色が楽しめます。

Q)仕事へのポリシーを教えてください。

A)年を重ねても、情熱と探究心をいつまでも持ち続けること。どこで、誰と仕事をすることになっても、自分らしさを忘れないことです。自分には妥協したくないと思っています。

Q)未来への自分へメッセージをお願いします。

A)人間的にも、音楽的にも、心豊かで、心地の良い人間でありたいと思っています。九州交響楽団は、音楽的なことを大事にし、情熱豊かなオーケストラです。練習を重ね、さらに表情豊かな演奏ができるよう努力し、九州交響楽団のさらなるレベルアップに貢献したいと思っています。

 

★九響第332回定期演奏会 小泉和裕ベルリンの思い出★

日時:5月20日(火)午後7時開演(午後6時半開場)

場所:アクロス福岡シンフォニーホール

【演目】

山田耕筰/序曲ニ長調

ヘンデル/トランペットと弦楽のための組曲

ベーメ/トランペット協奏曲

R.シュトラウス/交響詩「英雄の生涯」

入場料:S席5200円 A席4200円 B席3100円 学生席1100円

九響チケットサービスTEL 092-823-0101

詳しくは⇒http://www.kyukyo.or.jp/

※情報は2014.4.26時点のものです

山下菜美子さん

福岡市出身。12歳からファゴットを始める。2008年京都市立芸術大学を卒業。第11回KOBE国際学生音楽コンクールで優秀賞、タカハシ・パール賞を受賞。第24回日本管打楽器コンクールファゴット部門第3位。2008年より、九州交響楽団首席ファゴット奏者。

福岡の好きなところは?
屋台は好きですね。知らない人同士でも同じ屋台で食事していると、いつの間にか会話が弾んでいたり、お酒を酌み交わしていたり。コンサートのときに「ブラボー」ではなく、「よか!」と歓声を上げてくださった男性がいましたが、こういう明るい人柄が多い点もとても好きです。

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